かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ヘンデル オルガン協奏曲第1番〜第6番

今月のお買いもの、平成25年5月の3枚目は、ヘンデルのオルガン協奏曲です。ナクソスから出ているアルバムで、リンドレイのオルガン、クレイズウィック指揮ノーザン・シンフォニアの演奏です。ディスクユニオン新宿クラシック館での購入です。

最近本当にこういったアルバムがナクソスから消えたなあと思います。勿論、だからと言って今の、余り知られていない作曲家を取り上げる傾向が悪いって言っているのではありません。それはそれで、ナクソスの果たしている、非常に重要な役割だからです。

実は、ヘンデルの作品を俯瞰するとき、協奏曲で一番多いジャンルが、オルガン協奏曲なのです。

協奏曲
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%A5%BD%E6%9B%B2%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E5.8D.94.E5.A5.8F.E6.9B.B2

合奏協奏曲と、ほぼ二分するくらいであることがよく分かるかと思います。所謂、「コンチェルト・グロッソ」様式以外は、オルガン協奏曲であることがお分かりでしょう。

以前から、ヘンデルの棚にはオルガン協奏曲が並んでいるなあとは、どこの売り場に行っても思っていたのです。しかも、通奏低音であるオルガンのコンチェルトなど、珍しくもあります(バロックでは決して珍しくはないんですけどね)。その二つの視点が、購入の決め手となりました。

正直言いますと、これは全部そろえたくなっています。コープマンが全曲演奏しているといいますが、それでも16曲。実は、上記ウィキの記述にもありますように、纏められているだけで18曲、他に2曲あって全部で20曲存在します。

その殆どが、実はヘンデルのオペラの幕間に演奏されるためであったと言うのですから・・・・・

ですので、一つ一つの作品は短い時間で終わる物ばかりです(ただ、第6番以外は全て緩徐楽章が最初につく4楽章形式となっており、「事実上の3楽章」という、これもバロックらしい様式です)。バロック期の作品らしく、あっという間に時がすぎていきますが、それでも飽きません。ついつい音楽に引きつけられて行って、耳をそばだててしまいます。それでも、幕間の音楽であったというのですから・・・・・

まあ、本当にバロック期の音楽らしいといえばそうなんですが、ヘンデルはバッハとともに、バロック期の終わりに活躍した作曲家で、生涯の晩年はすでに古典派と言ってもいい時代なのです。多感様式など、前古典派の時代に二人ともなくなっているのですから。

古典派になると、演奏者に注目が集まるようになりますので、オペラ以外はプログラムが協奏曲中心になりますが、ヘンデルの時代は、少なくとも後の「協奏曲」に繋がる作品は、低くみられる傾向にありました(むしろ、協奏曲だったら「合奏協奏曲」だったわけです)。そんな中でも、これらの協奏曲は、きらりと光るものをごく自然に持っています。

この作品4の6曲は、最後のHWV294がハープ協奏曲(HWV294a)として有名で、むしろそちらのほうがよく知られているくらいです(そのハープヴァージョンは、かつてTBSラジオの東京都の広報番組のテーマ曲でした)が、これもバロック期故だと思います。それだけに、この6曲はむしろバロックを代表する協奏曲集だと言ってもいいくらいだと思います。

バッハの協奏曲ではどうも重苦しいというイメージが消えない人には、お勧めだと思います。特に、オルガンは大きなものではなく、小さな教会にあるものをわざわざ使っており、そもそもそんなオルガンのためにヘンデルは全てのオルガン協奏曲を書いているとのことで、ますます私の興味を引きます。

是非とも全部集めたく思っています。実現しましたら、どのコーナーになるかわかりませんが、ご報告したいと思います。

それにしても、この演奏、オルガンが意外にも小さく聴こえるのです。その点で、室内オケを使ったのは大正解だと思います。オルガンを指揮者が探し求めたとも帯に書いてありましたが、この指揮者、あまり知られていない人ですが私は素晴らしい指揮者だと思います。バランスを本当に考え抜いた解釈で、それだけに、一つ一つが短いにもかかわらず、存在感がある演奏になっているのだろうなあと思います。






聴いているCD
オルグ・フリードリッヒ・ヘンデル作曲
オルガン協奏曲第1番ト短調作品4-1HWV.289
オルガン協奏曲第2番ヘンロ著帳作品4-2HWV.290
オルガン協奏曲第3番ト短調作品4-3HWV.291
オルガン協奏曲第4番ヘ長調作品4-4HWV.292
オルガン協奏曲第5番ヘ長調作品4-5HWV.293
オルガン協奏曲第6番変ロ長調作品4-6HWV.294
サイモン・リンドレイ(オルガン)
ブラッドレイ・クレイズウィック指揮
ノーザンシンフォニア
(Naxos 8.553835)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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