かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ハイレゾ音源の「第九」

今月のお買いもの、平成24年12月に購入したものをご紹介しています、今回はベートーヴェンの第九を取り上げます。ハイティンク指揮ロンドン交響楽団他の演奏です。e-onkyoのサイトでの購入です。

え、通販なんですか?という、ア・ナ・タ。通販じゃあございませんですことよ〜、おほほほ。

ではなんですか?と聞かれれば、DLです、と答えるしかないです、はい。

では、mp3なんですねと言う向きもあるかと思いますが、そうではありません。mp3音源をパソコンで聴くのに残念ながら私は金銭を払うつもりはありません。

以前から、私は「想い」や「音楽雑記帳」のコーナーで、これからは大容量の時代が来る。DLもCDと同じデータ量を扱う時代が来る、と述べてきたと思います。

それは、現実のものとなりました。それが、ハイレゾです。

これから始める“ハイレゾ”超入門
ポータブルや据え置きなど使用シーンごとに紹介
http://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/20140218_634955.html

私は、まずCDと同じデータ量がDLできる時代が来ると思っていましたが、実際は時代はあっという間にそれを通り越し、さらに大容量のデータのメディアを登場させるに至りました。ハイレゾとは簡単に言えば、CD以上の大容量のデータを持つメディア、ということになります。

ところで、従来であればまずそのデータ量にあうメディアが登場しました。カセット、CD、MD。しかし、このハイレゾは既存の大容量メディアを使うことを前提にしています。それが私が言ったようなUSBメモリだったり、外付けHDだったりなのです。

この点で、私の予想は当たっていた、と思います。それにしても、5年もたたないうちに実現するとは思いませんでした。しかも、私の予想を超える形で。

しかし、それも私はある程度予想もしていました。前にコラムで書いたことがあったと思います。もしかすると技術は予想を超えるかも?と。そっちが実現したことになります。

いずれにしても、私が考えていた方向で実現したことには変わりありません。ですから、ハイレゾが登場した時から、いずれ購入し、「今月のお買いもの」コーナーでご紹介できればいいな、と思っていました。ようやく、それが実現できたことになります。

さて、その第1段は、やっぱり第九なんです。CDのデータ量を決めた第九を、ハイレゾ第1段としてまず試してみよう、と。それがこのハイティンクの第九です。

ハイティンクの指揮したものは、CDのものは既に取り上げています。

マイ・コレクション:ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」
http://yaplog.jp/yk6974/archive/255

当然ですが、それとの比較もすることになります。演奏、そして音質が主な比較になりましょう。

まず、音質から参ります。ハイレゾは上記サイトで説明がありますが、CDより多くのデータ量があります。私が購入したハイティンクのはWAV 96kHz/24bitのものです。

http://www.e-onkyo.com/music/album/lso00923/

この高音質の演奏をパソコンで聴いていますが、特にppとffの差は特筆すべきで、実に繊細に再現しています。それ故、なんと比較的いいはずの私のパソコンが、貧弱に聴こえるくらいです・・・・・

勿論、スピーカーなどを交換すれば、もっといい音で鳴ってくれることかと思います。デッキなども出始めていますが、まずはパソコンでスピーカーを比較的高めのものに交換してみることから始めればいいかなと思います。

勿論、お金がある方はそれなりに金額を払って据え置きのを買い、もっといい音で楽しめばいいと思います。ただ、それなりにしかお金がない方は、パソコンを買い替えた時などにスピーカーをいいものにしてみるというのが、一番簡単な方法ではないかと思います。

実際、パソコンはUSBが3.0の時代に入ろうとしています。それだけ通信速度が上がればもっといい音でなるはずです。ハイレゾの販売はネットのみですから、私は据え置きなしでも十分楽しめると思っています。

次に演奏ですが、実はこれも音質を抜きには語れないんです。強弱や高音から低音の再現性に優れたハイレゾですが、この演奏はそれにぴったりなものとなっています。まず第1楽章は小さく、しかしアインザッツが強く入っています。そして第1主題が提示される部分のダイナミックさは、端正な演奏で名の通ったハイティンクには珍しく、とても熱のこもったものとなっています。

ライヴ録音だからでしょうか、徹頭徹尾熱いものが伝わってきます。音も一つ一つが浮き上がっていて、まるでその場にいるように聴こえてきます。

今までですと、そのあたりはCDデッキよりはいい音でなるかなあ、という程度(それでもすごいのですが)でしたが、この演奏はそれをはるかに凌駕しています。ヴォリュームを絞らないと深夜は近所迷惑になるかと心配になるくらいです^^;

特に第4楽章では、合唱団が入ってからダイナミックな演奏が連続します。ハイレゾならではの臨場感です。

それだけではありません。実はこの演奏、変態演奏と認定したいと思います。まさか初めてのハイレゾで変態演奏に出会うとは・・・・・

勘のいい読者の方であれば、あ、あそこだな〜と気づかれているかと思います。そうです、毎度私が評価する基準となっている、vor Gott!の部分なんです。な、なんと!vorを一拍とすると、4拍しか伸ばしていない・・・・・

ここはフェルマータですから、通常は6拍です。それが、4拍しか伸ばさないでアラ・マルシアへ突っ込んでいます。しかし、それが何とも感動的な効果を上げていることか!

恐らく、客席も熱い思いでその場面を聴いていただろうなあと思います。勿論、知っている人は驚いたことでしょう。その驚きを無視するくらい、集中力に富んだ演奏は、秀逸な合唱団の共演もあって、最後の最後まで緊張感と美しさと力強さにあふれています。

まるで、コンセルトへボウとは正反対とも言うべき演奏です。しかし、端正さは決して失ってはいません。端正さをもちながらも、力強く美しい演奏が、そこには存在します。

もしかするとこれは、ハイレゾだからこそ再現されていることなのかもしれません。CDであったら、また違った印象があるかもしれません。

時代は動画サイトの興隆によってライヴ重視に舵を切ったとも言われていますが、ハイレゾの登場で記録されたものであっても、ライヴ感あふれる時代になってきたのかもしれません。

この音源をきっかけにして、これからもハイレゾ音源を「今月のお買いもの」コーナーで取り上げることがあるかと思います。ご期待くださいませ!



聴いているハイレゾ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」
トワイラ・ロビンソン(ソプラノ)
カレン・カーギル(アルト)
ジョン・マック・マスター(テノール
ジェラルド・フィンリー(バリトン
ベルナルド・ハイティンク指揮
ロンドン交響楽団&合唱団
http://www.e-onkyo.com/music/album/lso00923/

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。



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