かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:川崎市制80周年

神奈川県立図書館所蔵CD、今回は川崎市制80周年を記念した音源をご紹介します。大友直人秋山和慶指揮、東京交響楽団他の演奏です。

実はこの時期、地元に関する民俗資料を借りていまして、そのうちの一つが前々回ご紹介した横浜市歌であり、そして今回の川崎市制80周年の物となります。

まず、川崎という都市がどんな都市なのか、ウィキでご紹介しましょう。

川崎市
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%9D%E5%B4%8E%E5%B8%82

もともとは、東海道の一宿場町から発展し、近代には工業化によって都市へと成長しました。重工業からソフトウェアまで企業が集積し、横浜に比べますと産業構造の変化の波にそれほど洗われていない、県内でも恵まれた都市だと言えましょう。と言っても、主要産業が重工業であることには間違いないのですが・・・・・

最初に収録されているのが、川崎市歌です。横浜だけではなく川崎にもあるんです。素晴らしい歌詞があるんですが横浜の影に隠れてこれがあまり有名ではないという、かわいそうな市歌です。

川崎市歌・川崎市民の歌
http://www.city.kawasaki.jp/250/page/0000034744.html

歌詞は、川崎がどういった都市なのかが明確に謳われており、漢文調の難しい言葉ですがわかりやすい内容となっています。これはこれで私は好きですね〜

川崎は、以前入っていた合唱団がある町であり、お世話になった都市なのです。それこそ、地元である横浜よりも・・・・・横浜市歌と比べても、遜色ないと私は思うんですけどねえ。まあ、横浜市歌が特色ありすぎなのです。それと、もう一つのお隣である大田区、あるいは東京都という自治体に挟まれて、存在感の薄さもぬぐえませんが・・・・・

しかし、川崎には横浜にはない、「市民の歌」というものがあります。上記川崎市のサイトに出ている「川崎市民の歌」です。名称はこのほうが短くていいはずなのに、市民レヴェルでは正式名称である「好きです かわさき 愛の街」のほうで知られているという、珍しい曲です。

実は、市歌よりも圧倒的に市民レヴェルで知られているのが、この「好きです かわさき 愛の街」なのです。なぜかと言いますと、ごみ収集車が必ず流しているからです(実は私もそれで知っています。川崎市内の教習所に通っていたためです)。しかも、歌っているのは芹洋子さんという・・・・・

まあ、どちらが名が通るかは、自明の理ですねえ。作曲は山本直純氏。ちなみに、市歌の作曲は高階哲夫氏。富山県滑川市出身のヴァイオリニスト・指揮者・作曲家でした。

http://www.city.namerikawa.toyama.jp/museum/senken_c.html

まあ、そんな背景も、市歌よりも「市民の歌」のほうが抜群に有名ということにもつながっているんでしょうね。労働者の街川崎らしい特色だと言えましょう。

さて、その次には川崎に関係する楽曲が来るのかと思いきや、ホルストの「惑星」が来ています。実はこの音源、「市歌」ではなく「市制80周年」となっているのがミソで、実はミューザ川崎こけら落としを記念してでもあるのです(そう、ミューザ川崎川崎市制80周年を記念したものでもあるのです)。そのため、クラシックが収録されたという訳なのですね。ちなみに、この音源でミューザで収録されたのはその「惑星」だけです。

つまり、ミューザの「響き」というものが、これで聴けるわけなのです。以前、ミューザで収録された音源としては第九を取り上げていますが、実はその時もオケは東京交響楽団だったのを、覚えていらっしゃいますでしょうか。

マイ・コレクション:ミューザ川崎における口語体の第九
http://yaplog.jp/yk6974/archive/1019

ミューザの開館は2004年ですが、その時から東京交響楽団フランチャイズをミューザとしています。それから7年後、ミューザは東日本大震災で被災してしまいます。

想い:よみがえれ!ミューザ川崎
http://yaplog.jp/yk6974/archive/597

それでも、フランチャイズを変えない東京交響楽団に対して、私は敬意を持っています。勿論、修理中は他の会場でコンサートを行っていますが、今でもミューザの名前を冠したコンサートを他の会場で行なうなど、その徹底ぶりは素晴らしいものです。再開館は来年3月。その時には、どんな演目で、どんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか。

この音源での演奏は、多少ゆったり目で、アンサンブル重視となっています。そのため、ダイナミクスは少し足りないかなという感もしますが、最後の女声合唱などは難しい和声なのに実に自然で、日本の合唱団が陥りやすい和声の崩壊などがなく、安心して聴いていられます。そもそも、東響コーラスなので実力はある合唱団ですから当たり前とも言えるんですが・・・・・日本の合唱団は過小評価されることが多いので、わざわざ書かないといけないんですよねえ。

こういったオケ、そして合唱団がある川崎は、いま「音楽の街」としても売出し中で、音楽祭もクラシックだけではなくクロスオーヴァーで開催されており、芸術や文化を大切にする気風が育ちつつあります。その上で注文ですが、さらに市民が支える仕組みができると、次代の日本は明るいと思います。少なくとも、川崎に於いては・・・・・

さて、次回は横浜の民俗音楽を2回にわたって取り上げたいと思います。この川崎や横浜市歌を借りるきっかけとなった音源です。



聴いている音源
川崎市制80周年
高階哲夫作曲
川崎市
山本直純作曲
市制60周年川崎市民の歌「好きです かわさき 愛の街」
ギュスターヴ・ホルスト作曲
組曲「惑星」作品32
佐藤征一郎(バリトン、市歌)
芹 洋子(ソプラノ、市民の歌)
川崎市民オペラ合唱団(市歌)
コール かんらん(市歌)
ロイヤル・ナイツ(市民の歌)
東響コーラス(惑星)
大友直人(市歌)、秋山和慶(惑星)指揮
東京交響楽団



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