かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:中島みゆき 短編集

今回のマイ・コレは、中島みゆきが2000年に出したアルバム、「短編集」です。

このアルバムを買いました理由は・・・・・

風の中のす〜ばる〜、砂の中の銀河〜♪

そう、かつてNHKで放送されていました、プロジェクトX主題歌、「地上の星」が収録されているからです。

地上の星/ヘッドライト・テールライト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E4%B8%8A%E3%81%AE%E6%98%9F/%E3%83%98%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88

プロジェクトX〜挑戦者たち〜
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88X%E3%80%9C%E6%8C%91%E6%88%A6%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%80%9C

放送当時に買い求めた一枚です。もちろんですが、私はこの番組の大ファンでした。今でも、第1回 「巨大台風から日本を守れ 富士山頂・男たちは命をかけた」は鮮明に覚えています。

この番組が好きなのは、多分に私が第九が好きであることと無関係ではないと思っています。私はこの番組が取り上げた様々なプロジェクトに較べれば全くと言っていいほど大したプロジェクトに参加した経験などないですが、それでも、合唱団で運営に携わったこと、そしてかつて企業年金で保養所の運営に携わっていたことが、この番組に親しみを覚える理由でもありました。

何かを運営するということは、とても労力がいりますし、何よりも第九の歌詞のように「すべての人は同胞となる」ということを実践しないと、人を説得することが出来ないという点に共通点があるのです。それを描いたこの番組は、いろんな批判もありますし確かにそれは妥当ですが、私は素晴らしいものだったと思っています(実際、その後雨後の竹の子のように二番煎じのような番組が民放で生まれ、それが支持され続けていることが証明しています)。

その番組の冒頭に流れる、中島みゆきの素晴らしい歌・・・・・

彼女の歌には、ドラマがあるとよく言われますが、1980年代までは失恋ソングの女王と言われていました。

中島みゆき
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B3%B6%E3%81%BF%E3%82%86%E3%81%8D

それが変わってくるのが、1990年代です。それを受けてそれこそ20世紀最後の年に彼女が世に問うたのが、「地上の星」だったのです。

このアルバムでは、失恋も含め、さまざまな世代の人間模様を描いたものとなっています。「地上の星」は「プロジェクトX」のコンセプトでもあった、ヒーローではなく普通の人たちの苦労に焦点を当てています。「つばめよ、高い空から 教えてよ 地上の星を」という歌詞は、今でも胸を打ちますし、今では��田三郎の「わたしの願い」の2曲目「ひばりに変われ」と同じような想いを私は持っています。

マイ・コレクション:��田三郎作品集2 ひたすらな道
http://yaplog.jp/yk6974/archive/793

2曲目「帰省」は文字通り夏の帰省客を温かい目で描いたもの。3曲目「夢の通り道を僕は歩いている」は以前から親交のある吉田拓郎とのコンビで夢を持って未来へ歩いている人を描いたもの。4曲目「後悔」と5曲目「MERRY-GO-ROUND」は失恋ソングです。6曲目の「天使の階段」はいろんな解釈があると思いますが、私は4曲目と5曲目を受けた、失恋の心の傷を癒して前を向いて行こうとする人を描いたものと想像してます。7曲目「過ぎ行く夏」も吉田卓郎とのコンビですが、この曲は男性の恋愛ソングなのですが、それを女性である「失恋ソングの女王」中島みゆきが歌うというのが素晴らしいです。男声だと感情移入しすぎる部分があると思いますが、女性が歌うことで相対化できるのがいいですね。

8曲目「結婚」は私たちが結婚に思い浮かべる幸せな部分を想像してはいけません。若い母親が子供が結婚と決闘を間違えたことを面白おかしく勤務先で話しているのですが、一人の若い社員がつぶやきます。「結婚と決闘、同じ場合もある」。独身、中島みゆきらしい楽曲です。

9曲目「粉雪は忘れ薬」は失恋も含め、いろんな思い出を振り切ろうとする人を描いた歌です。10曲目「Tell me, Sister」は女性必聴!姿形が美しいことは本当に幸せなのか?と問う歌です。これも吉田卓郎とのコラボですが、90年代以降の彼女らしい世界観だと思います。最後の「ヘッドライト・テールライト」も「プロジェクトX」に使われた曲ですが、番組では最後の挿入歌として使われ、このアルバムでも同じように使われています(つまり、このアルバムは楽曲の構成上は「プロジェクトX」と一緒なのですね)。未だ終わらない旅路。さて、その「旅路」とはなんでしょう?人生?プロジェクト?人によって様々でしょう。番組ではプロジェクトでしたが、番組が終わった今、それはいろんな意味を持つと言っていいでしょう。

先日、今年こそ「今月のお買いもの」でクラシック以外を!と宣言しましたが、中島みゆきもいいなあと思っています。彼女の高音部の力強く美しい声、コミカルな感じから悲劇まで歌いきる表現力は他の歌手を圧倒します。

久し振りに買ってみたくなりました。



聴いているCD
中島みゆき 短編集
(YAMAHA YCCW-00002)



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