かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ハイドン バリトン三重奏曲集4

今月のお買いもの、今回はハイドンバリトン三重奏曲集の第4回目で、4枚目のCDをご紹介することにします。

この4枚目は、バリトンを使った室内楽曲を抜粋しているもので、楽器の数が多くなる分、バリトンの存在感は幾分薄くなります。しかし所々でしっかりと通奏低音として聴くことができます。

特に2曲目の「バリトンと二つのホルン、ヴィオラとベースのための五重奏曲」ではその存在感を思いっきり出しています。それにしてもホルンのほうが存在感が抜群です。そのためか、ベース(ここではヴィオローネ )がさらに追加されています。

ヴィオローネ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%8D

ホルンとヴィオラ、そして通奏低音部のかけ合いが何とも不思議なアンサンブルです。あれ、バリトンはどこ行ったの?と思ったらヴィオローネと一緒にいるねという感じです。

その他は基本的にディヴェルティメントの形を取っており、弦楽器だけの3曲目と4曲目ではいろんな楽器に交じってその存在感を示しています。

この第4集では各々の曲の演奏時間も長く、三重奏曲と違いじっくりと聴かせてくれます。恐らくこれらに関してはエステルハージ侯爵は演奏時間についてあれこれ言わなかったということなのでしょう。もしかすると、まさしくサロンで比較的大神通で演奏しその中で侯爵を目立たせるためという意図があったのかもしれません。

できればこういったことは知ると面白いので、解説がほしいところですが、いずれこれにつきましては調べて、エントリを一つ立てることができたらなと思います。なかなかすぐには難しいかとは思いますが・・・・・

この第4集の編集方針はあきらかにホルンを含めたものと弦楽器だけのものとを対比させています。各々バリトンがどう聴こえ、他の楽器とどう絡んでいるのかが楽しみとなっています。私が聴いた印象では、ホルンとではあくまでも通奏低音に徹して聴こえ、弦楽器だけでは旋律を担当することもあるという感じです。どんな楽器と絡めるのかである程度性格づけが変わっているのも興味深い点です。

室内楽はこういったいわゆる絡み具合、文字通りアンサンブルがどうなのかを楽しむものですから、こういった編集はとても面白いものだと思います。ただ、ウィキを紐解きますとすべてホルンが使われているはずなのですが、明らかに前半2曲では使われていますが後半2曲では使われていません。このあたりはなぜなのかは本当は解説で述べてほしい点なのですが、英語のブックレットにはバリトンの変遷やその代表曲の説明のみでこういった点には触れてくれていないのが残念です。

ただ、それが新たな興味を誘い、別な地平へといざなってくれるわけですから、これから私自身が人生の中で時間をかけて調べていけばよいということなのでしょうから、その天命に従いたいと思います。

さて、これでハイドンバリトン三重奏曲集は終りです。バリトンという楽器の妙味を思う存分味わえると思います。もしこれで興味が出てきましたら、全集を買ってもいいように思いますが、できればそれは図書館で持ってほしいですね〜。

こういった「キワモノ」って一過性で終わることもしばしばなので、できれば国会図書館だけでなく、神奈川県立図書館などが保有し、公開してくださるとありがたいなあと思います。



聴いているCD
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
8声のディヴェルティメント ト長調Hob-X4
五重奏曲ニ長調Hob-X10
8声のディヴェルティメント イ長調Hob-X3
8声のディヴェルティメント ト長調Hob-X12(特にこれはバリトンなしのものしか伝わっていないので、今回どのように演奏したかが本当に知りたいところです)
エステルハージ・アンサンブル
ウィーン・ピッコロ・コンセルト
(Brilliant Classics 94022/4)



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