かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:モーツァルトミサ曲全集番外編 K.192と194

今回のマイ・コレはモーツァルトのミサ曲全集の番外編、というより本来その続きのシリーズのうちの一枚である、K.192と194が収録されているものをとりあげます。指揮者、オケ、合唱団ともにシリーズと同じです。

この二つのミサ曲に関してもすでに開設をしておりますので、それは割愛したいと思います。

モーツァルト ミサ・ブレヴィス ヘ長調K.192(186f)「小クレド・ミサ」
http://yaplog.jp/yk6974/archive/176

モーツァルト ミサ・ブレヴィス ニ長調K.194(186h)
http://yaplog.jp/yk6974/archive/177

先日取り上げたシリーズ同様、このCDにも教会ソナタが収録されていますが、そのほかにはモテット「エクスルターテ・ユビラーテ」が収録されているのも特徴です。この曲に関しましてはピノックの戴冠ミサのときにご紹介しました。

マイ・コレクション:モーツァルト 戴冠ミサ ピノック/イングリッシュ・コンサート
http://yaplog.jp/yk6974/archive/493

ただ、この時には曲の説明を飛ばしていたので簡単に。1773年1月16日にミラノで作曲された曲です。そのせいかとても軽やかな、一見しますと宗教曲とは無縁の曲かと思わんばかりの曲です。

エクスルターテ・ユビラーテ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%BB%E3%83%A6%E3%83%93%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%86

モテット「エクスルターテ・ユビラーテ」(踊れ、喜べ、幸いなる魂よ)K.165 (158a)
http://www.marimo.or.jp/~chezy/mozart/op1/k165.html

特に下のサイトに注目すべき記載がありまして、それはこの曲の両端楽章が協奏ソナタ形式となっているということです。ある意味、ソプラノ協奏曲となっているということです(確かに、急〜緩〜急の構成です)。その点から言えば、編集上教会ソナタと同様においていると考えても面白いかもしれません。確かにこの曲はモテットですから宗教曲でありながら、カストラートのラウツィーニのために作曲された曲ですから、単なる宗教曲ととらえても間違いですし、かといって最終楽章がアレルヤであることから考えても宗教曲でもあるわけです。

教会ソナタはK.192にはK.212が、K.194にはK.241が使われています。作曲準としてはあっているのですが、いずれも作曲されたのは二つのミサ曲よりも2から3年後(K.241に至っては最近の研究ではさらに遅くなって1780年と6年後!)です。実際にこの組み合わせだったかどうかまではわかりかねます。確かに、それぞれの音楽が持つ特徴からしますと違和感はないですが、だからと言ってあっているとは限りません。逆に言えば、この組み合わせが間違っているということにもなりません。もしその原型が二つのミサ曲を作曲した当時に作曲したほかの曲にあったとしたら、また変わってきますから・・・・・

たった一つ、時期的に違和感がないのがK.165であるエクスルターテ・ユビラーテになります。二つのミサ曲以前に作曲されているため、挿入されても全くおかしくありません。ただ、時間的にはかなり長いですが・・・・・

ただ、オフェルトリウムでは複数楽章の曲もあることを考えますと、この曲が挿入されても時間的にはコロレドの指示に合いますが、少なくともどこを見渡してもそれに言及しているものはないので、これはあくまでも私の私案です。

だからと言って、編集者が私とおなじ判断でこの曲を入れたわけではないと思います。教会ソナタはあくまでも器楽曲ですから。しかし、サプライズ好きのモーツァルトのことですから、可能性としては0とは限りません。

本当にモーツァルトは時系列では測れないので困ります^^;

演奏としてはあくまでも宗教曲という側面に沿ったものとなっていますが、そうは言いましてもミサ曲はどちらも八分音符をはね気味に演奏しています。しかし全体的にはべったりとした感じで演奏しており、時折はね気味になるという感じです。合唱団の発声に「H」が入らないのも相変わらずで、実力の「高さ」を感じるばかりです。

オケはピリオドですがアンサンブルは秀逸です。ダイナミクスという点では物足りないかもしれませんが、宗教曲としては十分たる貫禄を持ち合わせています。これでも十分だったのですが、これ以降を集めようにもその時には廃盤・・・・・

で、新たな御縁となるわけなのですが、それはまた別の機会に。



聴いているCD
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
ミサ・ブレヴィス ヘ長調K.192(186f)「小クレド・ミサ」
ミサ・ブレヴィス ニ長調K.194(186h)
教会ソナタK.212
教会ソナタK.241
モテット「エクスルターテ・ユビラーテ」
メヒトヒルト・バッハ(ソプラノ)
モニカ・フリンマー(ソプラノ、K.165)
クラウディア・シューベルト(アルト)
クリストフ・プレーガルディエン(テノール
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(バス)
ケルン室内合唱団
ペーター・ノイマン指揮
コレギウム・カルトゥジアヌム
(EMI CDC 7 54249 2)



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