かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買い物:ヴァイオリンとオーケストラの為の作品集

今月のお買い物、今日と明日と2回に渡って先月に買った輸入盤CD2枚をご紹介します。今回は、そのうちのヴァイオリンと管弦楽のための作品集です。

まず、第1曲目はパガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番です。実は既に図書館で第2番も借りてリッピングしていまして、実は今私の中でもホットな作曲家です。ヴァイオリンといいますとその歌のようでもあり、それでいて艶のある音色が特徴といえますが、このパガニーニという作曲家はその技巧で持って有名な作曲家です。自身もヴァイオリニストでしたし、そのためか技巧的な曲にこの第1番もなっています。

その特徴が一番よく現れているのが、第3楽章で、スタッカート・ポランテ(跳躍的なスタッカート奏法)が使われています。この第1番はそれこそ語りだせば長いので、詳しい話は県立図書館のシリーズに譲りたいと思います。

第2曲目はヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第2番です。実はこのCDを買う決断をした理由がこのヴィエニャフスキのコンチェルトが入っていたことです。彼に関しては以前「友人提供音源」のコーナーで触れたと思いますが、そのときからこの作曲家は是非欲しいと思っていまして、実は既に県立図書館でヴァイオリン作品集を借りています。ですので、彼に関してはまた県立図書館のコーナーで詳しく触れることにして、とにかく、ヴァイオリンを弾かれる方々にはとても有名な作曲家で、彼の名前を冠した音楽祭があるくらいです。

彼はポーランドの作曲家で、それゆえなのか、日本では特にショパンに隠れてしまっていてあまり有名ではありません。しかし彼の作品は後期ロマン派の香りが素晴らしく、しかも彼もパガニーニ同様技巧派だったのにも関わらず、その音楽は聴き手にとっては優しい音楽で、抒情的です。特に激しいクライマックスがない代わりに、全編を貫いているその抒情的な音楽を是非とも楽しんで欲しいと思います。それゆえ、私としてはもっと演奏機会があるべき作曲家だと思います。

それにしても第2番ということは第1番もあるわけで・・・・・聴きたくなります。

第3曲目からは初心者でも知っている曲が並びます。まず、サン・サーンスの「序奏とロンド・カプリチョーソ」です。激しさに加えメランコリックな部分も持ち合わせる、サン・サーンスの代表曲です。けれども、私はこの曲をCDで持ったのは初めてです。カセットで他人がダビングしたものは持っていますが、CDは持っていませんでしたので、ちょうど良かったです。このような曲も年月がたちますと、また違った顔をみせるので、10年後が楽しみです。

第4曲目はマスネの「『タイス』の瞑想曲」です。有名すぎるほどですし、私もどこかで何度も聴いたことのある曲ですが、この曲も私はCDで持ったのはこれがはじめてです。それに、私はマスネをこの曲でしか知りません。もっといろんな曲を作っているはずですし、いずれ他の曲も聴いてみたいですね。甘い旋律が支配しますが、きっと彼の音楽はそれだけではないと思います。ウィキで調べてみますと、実はこの曲はオペラの一部であって、それが現在は独立した曲となっていることのこと。なるほど、それであまり他の曲を知らないというのは納得です。

なぜなら、彼の本職は「オペラ」なのですから。しかも、私もあまり知らない曲ばかりですし、そもそも日本人はあまりオペラを好みません。そのことが、彼の曲を埋もれさせている一つの原因ではないか、と思います。

最後の第5曲目は、ヴァイオリンと管弦楽との曲といえばこれともいうべき名曲中の名曲、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」です。激しくかつ哀愁漂うこの曲は、もともとジプシーの旋律を下に作曲されています。このジプシーの音楽を題材に作曲した作曲家はロマン派には多く、彼のほかにはブラームスシューマンも作曲しています。彼もまたヴァイオリニストだったゆえに技巧的な部分が多く、難曲といわれています。

これはパガニーニヴィエニャフスキも同様ですが、この時代ヴァイオリニストが名曲を作曲して、自分で発表するという機会が多く、このCDも恐らく編集方針としてそんな作曲家を集めたということなのだと思います。まあ、サン・サーンスとマスネはヴァイオリニストではありませんが、その方面の曲を器用に書いた人だとは思います(実際、サン・サーンスはピアニスト・オルガニストであるにも関わらず、上記の曲や「白鳥」の方が有名です)。

この手のCDも国内盤があるとは思います。特に後半3曲は絶対に入っているでしょうが、果たしてヴィエニャフスキなんかが入っているだろうかと、聴いていて思いました。



聴いているCD
ニコロ・パガニーニ作曲
ヴァイオリン協奏曲第1番ヘ長調作品6
エンリ・ヴィエニャフスキ作曲
ヴァイオリン協奏曲第2番ヘ短調作品22
カミーユ・サン・サーンス作曲
序奏とロンド・カプリチオーソ 作品28
ジュール・マスネ作曲
「『タイス』の瞑想曲」
パブロ・デ・サラサーテ作曲
ツィゴイネルワイゼン 作品20 第1番
マイケル・ラビン(ヴァイオリン)
サー・オイゲン・グーセンス指揮
フィルハーモニア管弦楽団パガニーニヴィエニャフスキ
フェリックス・スラットキン指揮
ハリウッド・ボウル交響楽団(サン・サーンス、マスネ、サラサーテ
(EMI CDZ 25 2142 2)