かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今日の一枚:バッハ カンタータ全曲演奏25

今日はモーツァルトはお休みし、その月に買いましたCDを紹介します「今日の一枚」のコーナーです。

といっても、既に8月。今月はまだ買いに行っておりません。ですので、ご紹介するのは先月7月分ということになります。

先月は、BCJのバッハカンタータ全曲演奏25と、スメタナ四重奏団のベートーヴェン弦四を買ったのですが、今回はまずバッハから取上げます。

既によく読んでおられる読者の方は「またか」と思われるかもしれませんが、バッハ・コレギウム・ジャパンカンタータ全曲演奏シリーズの第25集です。今回は以下の3曲が収録されています。

カンタータ第78番「イエスよ、汝はわが魂を」BWV78
カンタータ第99番「神なしたもう御業こそいと善けれ」BWV99
カンタータ第114番「ああ、愛しきキリストの徒(ともがら)よ、雄々しかれ」BWV114

3曲とも他人のコラールを使って展開する「コラールカンタータ」で、それもかなりキリスト教の厳しい面が現れています。78番は内容がらい病患者をイエスが癒したたとえから、キリストへの信頼が真の癒しにつながることを説いていますし、第99番は生活の苦しさよりもまず神の国と神の義を求めよという、非常に厳しい姿勢です。

そして圧巻は第114番で、罪を背負うことをいとわない姿勢を説いています。これは音楽自体が激しくまた静謐で、前2曲の明るい曲調からはがらっと変わっています。

第99番では冒頭合唱が聴かせてくれます。伴奏の和音が終止しないうちに合唱が入るという斬新な手法で、バッハの気持ちが伝わってくるようです。

今回はどの曲もかなりメッセージ性が強く、単なる講話のような内容からは一線を画しています。偶然ですが、今回選挙が近いわけですが、何か心の琴線に触れるかのような内容です。バッハの批判精神と、一方での前向きな姿勢が伝わってきます。

こういう曲を聴きますとしあわせな気分になりますね。今回は細かいことはなし!まず、聴いてみるべし!と述べておくにとどめたいと思います。

毎度思うのですが、バッハという作曲家はすばらしいなと思います。私は決してキリスト者ではありません。むしろ仏教徒です。父方は曹洞宗という禅宗。しかし、もしかするとその禅宗であるということが、私をしてバッハに目を向けさせるのかもしれません。常に世間だけでなく、自分にも批判的で、内面を追求しようとします。まあ、その欠点もあるのですが・・・・・

なんとなく、そんな点がバッハにも見えるのです。このあたりが、バッハの魅力だと私は思っています。生きている限り、バッハを聞き続けたいと思っています。

近日中に、26も買い求めるつもりです。そのときには、またこの形で取上げますね。