かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

モーツァルト ピアノ協奏曲第15番変ロ長調K.450

今日はモーツァルトのピアノ協奏曲第15番です。この曲は彼の「第2回予約演奏会」の曲目のひとつです。

この作品の特徴として、木管楽器が大活躍するという点にあります。実は、木管楽器もこの時期性能が向上し始めており、恐らくモーツァルトはそういう点を考慮に入れて書いたように思います。

全体的に音楽は華やかで其の上気品が備わってきます。また、転調もどんどん深くなり、美しいだけでなく、彼の自信も見え隠れしてきます。

さらにこの曲はピアノもため息が出るほどすばらしい!第1楽章の独奏ピアノの出だしは、もううっとりです。珍しく変奏曲形式の第2楽章と、木管がとても流麗な第3楽章。すばらしいです。彼自身、第16番であるK.451と優劣つけがたく、どちらも気に入っていますと家族への書簡で述べています。

派手さはないのですが、いっそう技巧的になっていて、あきさせません。作品全体の中では少し埋もれてしまっている感がありますが、この曲はもっと評価していいのではと思います。どうしてもモーツァルトは20番以降の作品に焦点が当たってしまうので・・・・・

まあ、それは仕方ないとは思います。実際、私も最初に買った彼のピアノ協奏曲はブレンデルの新シリーズの20番と24番でしたから。しかし、この二つの短調を買ったおかげで、「いつかは全部」と思ってきました。そして、この第15番にめぐり合いました。

かれがライフワークにしたピアノ協奏曲。そこからは、ピアニスト、モーツァルトとしての彼の人生が聴こえてくるようです。それが、私にとってとても楽しいのです。