今、NHK教育で、チャイコフスキーの交響曲第5番を流しています。ちょうど、第4楽章です。
この曲は、大学時代好きだった先輩に手紙をもらったとき、泣きながら聴いた曲です。
私の繊細な心を察してくださり、あの先輩には感謝の言葉しかありません。
この曲はそもそも、チャイコフスキーが入水自殺を図った後、祖国ではまったく評価されず、ウィーンで評価された曲です。そういういきさつも知識にあるがゆえに、この曲に対しては、特別な思いがあります。
暗い曲調から始まり、中間部では金管が心の叫びのようにほえまくります。この部分で、まず涙。
そして、最後のマーチで、また涙・・・・・・
確か、手紙をもらった当時、第4楽章だけ繰り返して聴いていたように記憶しています。とめどなく流れる涙。手紙には、確かしみがついたように思います。
しばらく、それを大事に取ってありました。今でもあるかどうか・・・・・
この先輩には、実は恋心を抱いていました。それゆえに、とてもうれしくて、涙が止まらなかったのです。
しかし、結局恋は実らず、その約10年後くらいに、劇的な再開を果たしますが、そのときには既に婚約していらっしゃいました。
この曲を聴くたび、そのことを思い出します。