かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:L.v.B.室内管弦楽団第42回定期演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は平成30年11月23日に聴きに行きました、L.v.B.室内管弦楽団の第42回定期演奏会を取り上げます。

実は以前、トッパンホールでの演奏会を聞きに行っています。ただその時、オケの名前を間違ってしまったことをお詫びしたいと思います。

コンサート雑感:RvB室内管弦楽団第32回定期演奏会を聴いて
https://yaplog.jp/yk6974/archive/1225

なーんでLをRと間違ってしまったんだろうって思うんです。だって、このオケの名前は私の一番好きな作曲家である、ベートーヴェンから来ているんですから。ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン、です。ルートヴィヒはドイツ語の綴ではLですからね。

でも、このオケには強烈な印象を持っています。アマチュアらしい痩せた音もある中で、チャレンジ精神をもったオケだなあ、と。アンサンブルにも多少の揺れがありつつも、まとまって入るんですよね。

ですから、FBもフォローして、常に演奏会の情報だけは仕入れていたんですが、何分今までは仕事がそう簡単に休み取れなかったもので・・・・・なんど「これ行きたい!」というのを泣く泣く諦めたことか。

あれから4年。ちょうど10回という後に、今回はどんなパフォーマンスを見せてくれるんだろうって、ワクワクして行きました。ロケーションは上記エントリで「いいですね」と述べた、府中の森芸術劇場ウィーン・ホール。

え、続けてなんですかという、ア・ナ・タ。そんなとこに気が付きましたか!そーなんです、その週の日曜日に聴きに行きました、府中市交響楽団さんの第78回定期演奏会と同じ府中の森芸術劇場なんです。あそこはコンサートができるホールが2つあり、もう一つは伝統芸能が楽しめるホールになっており、たいていその3つが稼働していることが多いです。今回もその府中市民響さんが使ったどりーむホールは国分寺フィルさんが使っていました(そちらのシューマンも魅惑的だったのですが、すでにL.v.B.室内管さんのチケットを取った後でした)。

どりーむホールも残響が素晴らしいのですが、一応多目的ホール、なんです。コンサート仕様になっているので残響はいいですが。けれどもウィーンホールはコンサート専用なんです。ですから残響がいいなんてどころの話じゃなく、音が満ち溢れるといったほうがよく、聴衆としては音に包み込まれる感覚になります。

近場にこのようなホールが有ることは本当に恵まれていると思います。ちなみに、その日は小金井では小金井市民オケさんの定期演奏会。もうどれを選ぶか、嬉しい悲鳴を上げていた私でした・・・・・

さて、演奏に参りましょう。今回は以前聴きに行ったのとは打って変わり、交響曲と協奏曲、そして序曲と、普通なプログラム・・・・・じゃないんです!交響曲がなんと2つも!どんだけ〜

�@ハイドン 交響曲第99番
�Aモーツァルト フルート協奏曲第1番
�Bメンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」
�Cベートーヴェン 交響曲第4番

普通、メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」を最初に持ってくると思うでしょ?ところがです、この順番だったんです。つまりは、ハイドンの第99番からってことです。指揮者は6月にガリマティアス・ムジクムさんを振られた広井隆氏。どんだけオケを急がせるのかと思いきや、実にテンポよく急ぎすぎてもいないんです。

ハイドンの第99番はいわゆる「ロンドン・セット」ですが、キビキビとした感じはみうけられますが、ガリマティアス・ムジクムさんの「田園」で感じたような違和感がないんです。十分オケと対話しているような感じ。え?これはなんで?

これだけの対話ができるのであれば、ガリマティアス・ムジクムさんでもおやりになればいいのになあって思います。今回本当に解釈としてはどれも優れていたと思います。モーツァルトのフルート協奏曲第1番のテンポの良さも素晴らしいですし。そのテンポがソリスト岡田女史のカンタービレする素晴らしい演奏を引き出したと思います。オケのほうが釣られるくらい・・・・・

休憩後のメンデルさんの「フィンガルの洞窟」。多分オケの全員を参加させるためのプログラムだったのではないかと想像しますが、みな楽しそうです。いいですね〜。特にその前のモーツァルトでもソリストに負けないくらい活躍したフルートが秀逸!とてもカンタービレしていていいなあ。

最後のベト4。全体的には前回聴いたシューベルト同様すばらしいアンサンブルなんですが、一つ難点を言えば、全体的に管楽器が出だし合わないんですよね。これ、指揮者の広井氏にも責任があるかもしれませんが、タクトが降りる前に息が十分吸えてないんだろうなあって思います。実は、合唱でも同じことが起こるから、です。特に第九なんかでは頻繁に・・・・・例えば、第九のドッペルフーガ直前とか、です。あそこと同じことが管楽器にも発生しているわけなんです。

私がそう判断したのは、流れの中ではしっかりと管楽器がアインザッツがあっているから、なんです。つまり音楽が始まるってときに、タクトに集中しすぎてして、息継ぎがおざなりになってしまっているって言うことなんです。これが改善されれば、断然うまいすばらしいオケだと思います。

では、どう改善すればいいのか。以前、他の合唱団にも言いましたが、私がブラームスの「運命の歌」を歌ったときにアドヴァイスされたのが、音出しから6拍前から息を吸う、というものでした。そうすれば十分息を吸えるだけでなく、その前の音楽を感じて出られるから、というものでした。

実は、府中市民響さんは、コントラバスが自分が出る前の部分を「歌っていた」んです。自分が休みのときに他のパートを声を出さずに歌いながら聴いているんです。休んでいても音楽を聴いて、まるで一緒に演奏しているかのようでした。なるほど、これがすばらしいアンサンブルとアインザッツの秘訣なんだなって思いました。同じことをL.v.Bさんがやれば、多分すぐすばらしい演奏になると思います。実際、ffからppまでの表現は実に素晴らしく、気づけばしっかりやれるオケなんだなって思いました。本当にすばらしいオケだと思います。できればさらに体まで揺らせると完璧ですけれど・・・・・

その意味では、次回さらに期待できるオケだなあって思います。できれば今後は定期的に聴きに行きたいって思います!




聴いてきたコンサート
L.v.B.室内管弦楽団第42回定期演奏会
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン作曲
交響曲第99番変ホ長調Hob.I:99
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
フルート協奏曲第1番ト長調K.313(285c)
フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ作曲
序曲「フィンガルの洞窟」作品26
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第4番変ロ長調作品60
岡田澪(フルート)
広井隆指揮
L.v.B.室内管弦楽団

平成30年11月23日、東京府中、府中の森芸術劇場ウィーンホール

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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