かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ヴィヴァルディ チェロ協奏曲全集3

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲全集を取り上げていますが、今回はその第3集を取り上げます。

バロックの作品らしく、どの作品も数分くらいで曲が終わってしまうのが、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲の一つの全体的な特徴でもありますが、それゆえに、余計なものが一切なく、すっきりしているのも特色かと思います。

1曲目のRV.423は主調の変ロ長調の間に短調が入っているのが素晴らしいコントラストになっており、ヴィヴァルディの音楽的特徴も味わえる名曲でしょう。

バロック時代の協奏曲は、サロンでの名人芸披露の一環という側面もあり、短い作品が多いですが、その上でこれらチェロ協奏曲も古典派を準備している作品群だと言っていいでしょう。ヴィヴァルディの先進性が随所に表れている作品群です。

様式としては語り尽くしているものは、演奏に素直に耳を傾けるのが一番!チェロは人声に近い楽器だと言われますが、バロックの舞曲的傾向に乗りつつも、倍音を使って十分に響かせながら演奏するウォールフィッシュは、本当に歌っているようにチェロを操ります。ですからチェロには生命力がありますし、特に標題がないにも関わらず、どこか私たち聴衆に訴えかけるような部分もあります。

それは聴衆と演奏者との対話でもあります。言いっぱなし聴きっぱなしの対話。そこから何が見えてくるのか・・・・・まるで黙想です。オケも元音源のナクソスではおなじみのオケで、素晴らしいサポート!いや、サポートどころか見事な協奏!この関係性の素晴らしさが聴けるのは幸せな瞬間です。

バロック時代の作品には自己主張がないと言われますが、私としては、え?本当に?って、こういう演奏を聴きますと思います。




聴いている音源
アントニオ・ヴィヴァルディ作曲

チェロ協奏曲変ロ長調RV.423
チェロ協奏曲ハ短調RV.402
チェロ協奏曲イ短調RV.418
チェロ協奏曲ニ長調RV.403
チェロ協奏曲ロ短調RV.424
チェロ協奏曲ニ短調RV.407
チェロ協奏曲ホ短調RV.409
ラファエル・ウォールフィッシュ(チェロ)
ヨアンナ・グレイアム(バスーン、RV.409)
ニコラス・クレーマー指揮
シティ・オブ・ロンドンシンフォニア

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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