かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:古楽かふぇpresents ライヴアンドトーク B&G そのころドイツで、音楽家たちがみんな知っていた二人の巨匠 を聴いて

コンサート雑感、今回は初めてサロン的なものを御紹介します。平成29年1月28日に行きました、古楽かふぇ ライヴアンドトーク B&G そのころドイツで、音楽家たちがみんな知っていた二人の巨匠 をご紹介します。

このイベントに行こうと思ったきっかけは、そもそもが、古楽かふぇさんを以前から知っており、イベントに行きたいなあと思っていたことなんです。

古楽かふぇ
http://kogakucafe.com/garden/

ツィッターが最初だったのか、mixiが最初だったのかはもう覚えていませんが、こんなサロンがあるのか!と目から鱗だったのを覚えています。

FBでは、主催者の方とはFBFになっておりますが、最初はこのアカウントで知ったと思います。古楽の楽しみなどもツィートしており、おお、これは素敵だなあと思ったのでした。

そんな中、今回はライヴアンドトークというイベントが開催されるときき、面白いなと思って参加したのです。以前からこのブログの読者の方はお分かりかと思いますが、以前イタリア・バロックを取り上げた時に、バッハこそがバロックではない、それだけでは視野教唆になりますとずっと述べていたことがあったかと思います。

バロックという時代は、以前から申し上げていますが、マウンダー極少期とも重なる時代で、かなり長い時期を指します。それ故、様々な音楽がそこにはちりばめられており、個性豊かな作品がまだまだ埋もれているのです。

神奈川県立図書館でコレッリなどを借りてきたことを御紹介したことがあったように、バッハ以前の作品にも優れたものがたくさんあります。そのことを知っていたからこそ、今回足を運ぶことにしたのでした。

しかも、取り上げられた作曲家は、B&G。何のことかと言いますと、Bはブクステフーデ。そしてGはグラウプナーを指します。

はい、このブログでは初めて取り上げる作曲家かも知れませんね。二人ともドイツバロックの、実はバッハ以上の大家なのです。

ディートリヒ・ブクステフーデ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%96%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%87

クリストフ・グラウプナー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%97%E3%83%8A%E3%83%BC

ブクステフーデは生まれはデンマークですが、そもそもはドイツ人です。デンマークスウェーデンプロテスタントが多いということは、以前スウェーデン放送合唱団のコンサートを取り上げた時にご紹介したことがありました。

音楽雑記帳:スウェーデン放送合唱団コンサートを聴いての雑感
http://yaplog.jp/yk6974/archive/372

プロテスタント音楽の広がり、そしていかに後世に影響を与えて行ったのかがよく分かる解説でしたし、また選曲もよかったと思います。プログラムは、

�@詩篇第73番
�Aグラウプナー カンタータ「喜ばしき水浴び」GWV1104/11c
�Bブクステフーデ カンタータ「恐れるな!」BuxWV30
�Cグラウプナー カンタータ「憂えと不安が」GWV1102/11b前半
�Dブクステフーデ カンタータ「私はシャロンのバラ」BuxWV45
�Eグラウプナー カンタータGWV1157/28より二重唱「私のイエスよ」

2曲目のグラウプナーはバッハも書いている題材で、バッハがカンタータを書くときに、様々なファクターが存在していたことを明確に物語るものです。そもそも、グラウプナーはライプツィヒのトーマスカントルと目されていましたが、当時仕えていた主人を裏切れないということで、バッハを推挙したという経過があります。

この二人の作品は、以前取り上げましたバッハの祖先たちよりも洗練されており、特にグラウプナーはとても甘美で、思わずうっとりする作品が選ばれています。それは演奏された方の好みでもあるのですが、バロック時代が明るいというだけではなく、感情表現もとても豊かだった時代だと言うことを、明確に示しています。特にそれが分かるのが最後の「私のイエスよ」です。

ブクステフーデも甘美な作品を残しており、それが5曲目「私はシャロンのばら」です。じつはブクステフーデに関してはわたしも以前から興味を持っており、そろそろ聴く時期かなあと思っていたところだったのです、それもこのイベントへ足を運ぶきっかけでした。

演奏で特にすばらしかったのはソプラノの北山さんでした!甘美なその声は甘美な作品にぴったりでしたし、またダイナミックでかつ表現力豊か!そして本人が作品を気に入っていて、大好き!というその気持ちが此方へビンビン伝わってきたことです。チェンバロの山口さんは淡々と自分の仕事をこなしており、二人のソリストを引き立てていましたし、そのチェンバロ自体も存在感がありました。バリトンの町村さんはちょっとだけ残念でした。もう少し安定的だったらなあと。

それでも、サロン形式で聴けたのは本当に素晴らしかったです。恐らく、二人が生きた当時はサロンは本当に一部屋でやっていたでしょうし、その時代の雰囲気を楽しめただけでも素晴らしいのですが、そこに白沢氏の解説が入るなんて、なんて素敵なのでしょう!

終演後の懇親会もとても楽しかったです。私は初めてだったのでまずはきょろきょろ見ながら、少しずつ声をかけていくという感じで過ごしましたが、会場でCDを売っていたナクソスの方だったり、北山さんだったり、あるいはかふぇの主催者のFBFの方とお話できたのは楽しかったですし、感謝せずにはいられません。

次回も仕事の予定と合ったら、行きたいなあと思います。その時はまた、エントリを立てましてご紹介したいと思います!

なお、今週は土曜日に私のもう一つの趣味である、歴史、特に考古学の関係で大阪へ参ります関係でエントリを休ませていただきます。次回は来週火曜日、神奈川県立図書館所蔵CDのコーナーでお会いしましょう!




参加してきたサロン
古楽かふぇ ライヴアンドトーク B&G そのころドイツで、音楽家たちがみんな知っていた二人の巨匠
北山のぞみ(ソプラノ)
町村彰(バリトン
山口範子(チェンバロ
白沢達生(話し)

平成29年1月28日、東京、中野、Space415

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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