今回の音楽雑記帳、久し振りにこんなテーマを取り上げてみました。
つまり、「帝国の3つのヴァージョンをそれぞれ第4楽章として、「帝国」を聴いてみよ〜」ということです。
コアですねえ。
さて、まず「帝国」には本来の第4楽章の他に、3つの異稿があることはすでに触れました。
神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集15
http://yaplog.jp/yk6974/archive/601
カプリッチョとプレストが二つの合計3つですね。
今回聴いたのは、同じ全集で取り上げました、3つを第15集目にある同じ音源に組み合わせるというやり方。CDでは絶対にできない方法です。リッピングしてあるからこそ可能なやり方です。
いや、そもそもiTunesならそのまま引っ張ってこれるのでもっと簡単なはずなんですけどね。
神奈川県立図書館所蔵CD;ハイドン交響曲全集34
http://yaplog.jp/yk6974/archive/644
聴いた感想としましては、3つのうち、5分ほどあるカプリッチョとプレストは違和感ありません。しかし、最後の3分ほどのプレストは違和感ありますね。これは偽作とも言われていますが、私もその説には賛成です。いかにハイドンの転調がモーツァルトよりも下手であるとはいえ、モツァルトが素晴らしすぎるだけでハイドンだって素晴らしいのです。その通常のハイドンに全く及びません。
ハイドンもいろいろ試したのでしょう。しかし、やっぱり今のものに落ち着いたのでしょう。それはもしかすると初演のものではないかもしれませんが、ハイドンの結論としては、今普通に演奏されている単なるカプリッチョではなく、カプリッチョ、プレストであったということなのだろうと思います。
そもそも、この「帝国」は「聴衆への迎合と実験」期の作品ですし、この3つのヴァージョンが残っているということがその時期のハイドンを象徴しているように思います。
それにしても、二つは違和感ないというのもハイドンの能力の高さを証明していますね。さすがのモーツァルトもそれだけ異稿があるというのはないので・・・・・
いかにハイドンが売れっ子だったかが想像できます。
このブログは「にほんブログ村」に参加しています。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。