かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:ティファニー Tiffany

今週のマイ・コレはA-POPとチャイコです。今回はティファニーのファースト・アルバム「Tiffany」です。

え、何でいきなりA-POP?とびっくりされたことだと思います。はい、私も洋楽を買ったのは初めてでした。ただ、洋楽に全く興味がなかったわけではありません。実は、私はビートルズも好きですし、S&Gも大ファンです。

そういう意味では、実は私はmusiker氏と全く同じなのです。彼もS&G、つまりサイモンとガーファンクルの大ファンですね。私も彼らが好きなんです。父の影響ですが。そのため決して洋楽が嫌いなわけではありません。CDこそ持っていませんがマライア・キャリーの楽曲も好きですね。

このアルバムを買ったのは当時彼女の楽曲がいろんなところで流れていて、それがとても気に入ったからです。なぜか彼女の歌声と楽曲が私を揺さぶったのです。それは、当時菊池桃子が好きだったことと決して無関係ではありません。そういったアイドルや洋楽にも興味があったからこそ、たどり着いたと思っています。

マーラーの5番の時に申しましたが、いわゆる7thなんかのニュー・ミュージック系の和音進行をごく当たり前のように聴いていた私は、彼女の曲に興味を持つのはある意味必然だったのではないかと思います。ロックまではちょっと聴けなくても、いわゆるアイドル路線に近いポップスなら、当然聴けるものでした。

当時、NHKで海外ドラマを放送していたのも影響しています。そこで流れる音楽・・・・・上品で、かつリズム感があり、聴きやすい。それが特に古典派が好きだった私をこのアルバムに向かわせた一つの理由だと思います。

ティファニーは当時15歳。もともと彼女はカントリーを歌っていた少女でしたが、負けん気の強い性格で友達にカントリーが時代遅れだと言われてポップスやロックを歌い始めます。それがプロデューサーの目に留まり、メジャーデビューを果たすという、まさしくアメリカンドリームを果たしたアーティストでした。

日本にもツアーで来ており、実はその放送を私はヴィデオにとってあります。カセットに入れたときには、このアルバムとジャパンツアーで歌われたCMソングを一緒に入れたことを覚えています。ちなみに、まだそれが残っています。カセット世代としてはどうしてもカセットは捨てられないメディアの一つですね〜

カントリーを歌っていた少女がポップスというのは、ある意味日本だと民謡を歌っていた少女が演歌やポップスを歌うということと同じです。長山洋子なんかがそうですが、ちょうど彼女とティファニーはほぼ同じ世代になります。私ともそれほど年が離れていません。そんなこともこのアルバムを買わせた一つの理由になろうかと思います。

実は、その時期私は一つの希望を持っていました。いつか第九を歌いたい・・・・・高校時代、モノラルながらNHKの「第九を歌おう」を録画していますし、いつかは第九が歌いたいと思って、いわばその準備としてヴィデオを見ながら練習をしていた時期に当たります。そんなときに飛び込んできた楽曲が、6曲目「アイ・ソー・ヒム・スタンディング・ゼア」と第9曲目「ふたりの世界」だったのです。

彼女の歌声と、そのリズム感ある楽曲。一目ぼれといっても過言ではありません。即買い求めました。いま聴いてもその青春の思い出がよみがえってきます。

彼女のこのファーストアルバムは、彼女自身のために書かれたものとカヴァーとが混在していますが、最初から既に彼女の世界となっていて、原曲がかすんでしまうほどです。最近のカヴァーアルバムではなかなか聴けない歌唱力だと思います。

それでも、数年で彼女の人気は下降線となり、今では活動しているのかどうかさえわからないですね。でも、この時期他にも幾人かデビューしていて、未だにその楽曲はいろんなアーティストによってカヴァーされていて、ある意味憧れる時代のアメリカなのです。今でもそういうイメージを持っている方は多いのではないのでしょうか。

確かに、アメリカといいますと最近はあまりいいイメージがありませんが、今でもこの時代のアーティストに敬意を本国では払っているということを知りますと、私はアメリカという国をそれほど悪くは見ることができないのです。それは一つの伝統に対する敬意の仕方だからです。

つくづく、アメリカという国の奥深さを感じる楽曲です。



聴いているCD
ティファニーTiffany
(MCA 32XD-867)