かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

想い:デジタルファイルが積み残したもの〜クラシックの未来のために

昨日はUSBメモリについて熱く語ってしまいましたが、今日はそれを踏まえて、クラシックの未来を考えてみたいと思います。

私は、音楽がどんどんデジタルファイルで楽しまれるようになって、取り残されているのはクラシックファンではないかという気がしてならないのです。

それでも、多くのファンがCDで音楽を聴いている現状では、少なくともデジタル音源という者に抵抗を感じている人はあまりいないのではないかと思います(一部の熱狂的なLPファンの方を除きます)。

しかし、例えばmp3で音楽を聴くとなりますと、圧縮してデータが欠損しているのは事実なので嫌がりますし、またWAVだけというもの解説等がないのも嫌がります。まあ、それは私も同じなので気持ちはよくわかります。

しかし、探してみますと以外にも解決する方法はいくらでもあるのです。

例えば、圧縮時におけるデータ欠損の問題。これは昨日も述べましたがUSBメモリの携帯音楽プレーヤーを購入すれば解決できますし、ハードディスク内臓型のプレーヤーもあります。いずれ、これらのメディアが私はCDに取って代わるだろうと思っています。

そこで、多くの人がこう反論するでしょう。では、あなたは当然リッピングの際にファイルが分割されてしまい、それをそれらのプレーヤーではスムーズに演奏できないことを知らないのですか、と。例えば、ベートーヴェンの運命の第3楽章と第4楽章はどうするのだ?と。

確かにその問題はあります。ただ、それもいろんな方法で解決できます。一つは、通常のmp3ファイルではなく、WMAリッピングするという方法です。WMAならば結合できます。WMAの中には、可逆性といって、元のデータどおりにほぼ復元できるものもあります。ただ、主要なものには未だになっていません。やはり、WAVファイルには勝てないからです。

ですので、あくまでもたくさん詰め込みたい人向けと言っていいでしょう。ただ、mp3ファイルと違い圧縮時に空白部分ができませんので、スムーズにトラック移行ができます。また、初めからWAVで楽しむのならいくらでも方法があります。波形編集ソフトならどんなものでもファイル結合の機能がついています。そしてそれはWAVファイルが基本です。WAVファイルならトラック分けができなくてもいいのであれば充分楽しめます。

私はメインのリッピングソフトとして以前はWMPを使っていましたが、今では音質面で落ちるといわれていはいますがCDexフリーソフト!)を使っています。これですとWAVは勿論、mp3ファイルにリッピングする際にトラックを複数一つにしてリッピングしてくれます。「トラックを結合する」という機能があり、それで結合させたいトラックを指定するだけでできます。波形編集ソフトがなくても大丈夫です。

ね、問題ないでしょ?

しかし、問題があります。それは、そういうことを体系的に説明するサイトなり書物がないということなのです。

私は以前、携帯音楽プレーヤーとして再生専用のポータブルDATを使っていました。しかし、それが故障し、部品を交換したくてもすでにメーカー在庫がないという状況に陥りました。そのとき、いずれはmp3かなと思って買っておいた音楽プレーヤーとしても使えるauの携帯電話を使うことを思い立ちました。しかし、そこでぶち当たった壁が、「運命はどう聴く?」というものでした。

そのときにネットで調べまくりました。そこで以上のような知識を得たわけですが、その結論としては、「クラシックは冷遇されている」というものでした。

モーツァルト以降、クラシックにはつながっている楽章が多く作られるようになりました。ですから、つながっていないと困るわけですが、デジタルデータ全盛のこの時代はそれをあまり考慮していません。mp3再生技術もそうです。以前ブログでも書きましたが、mp3の欠損したデータを補完する技術にしても完全なものではありません。J-POPがその基本になっていますし、何より調べましたが「オーケストラ曲にはうまくいかないと言われている」と・・・・・

ことごとく、クラシックは冷遇されているなと思います。ただ、全くクラシックがおいていかれているわけでなく、調べてみればちょっとだけ我慢すればいくらでも楽しめる方法があるということなのです。後は、それを私たちが受け入れられるかどうかである、と思います。しかし、そのためにもどうすれば対応できるのかということがわからないと、それは難しいようにも思えるのです。

私もトラックをつなげてしまうとトラック別にならないので、CDと同じように検索するには不便だなと最初は思ったのですが、「ああ、これはカセットデッキのデジタル版だと思えばいいのだ」と考えてから、そういうマイナスのイメージが変わりました。カセットデッキは頭だしはできますが、あくまでもそれは無音部分を検出することによって可能でした。それと同じことになったと思えば、音質がめちゃくちゃいいのですからなんと言うことでもないだろうと思います。

そういうことを伝える人が誰もいないことに、私自身が愕然としました。これでは、クラシックファンはおいていかれるわけだ、と。

いつか、私はそういうサイトを作りたいと思っています。勿論、このブログでも取上げてゆきますが、こういったものはホームページの方が適しているのです。ブログはそれを補完するものでしかないと思っています。

クラシックの未来のために、いつか必ずそれは実現したいと思っています。勿論、このブログを読んでいただき、「私がやります!」と手を上げて下さっても全くかまいません。大歓迎です。アイデアを盗まれて悔しくないのかといわれるかもしれませんが、そんなことは全くありません。

それはクラシックファンであるならば、誰かがやらねばならぬ使命だと思うのです。クラシックファンへの配慮こそ、デジタルファイルが積み残してしまったものなのですから。