かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:Beseeltes ensemble Tokyo 第2回演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は平成30年2月18日に聴きに行きました、Beseeltes ensemble Tokyo第2回演奏会を取り上げます。

え、先週のエントリ、同じ日なんですけど、間違ってません?という、ア・ナ・タ。いいえ、間違っておりません。先週のエントリで、ダブルヘッダーだったと述べたかと思いますが、その「夜の部」がこのオケの演奏会だったのです。

昼間のナデージダさんが杉並公会堂。そしてこのBeseeltes ensembke tokyoさんが三鷹市芸術文化センター。なので、十分ダブルヘッダーが可能なわけなんです。ただ、本来は一度帰ってからとおもったのですが、当日は自転車で出かけたので、風が強く、そのまま直で行きました。要するに「はしご」ってやつですね。

なので、ナデージダさんの興奮冷めやらぬうちにと言うことになったのですが、いやあ、さらにその上を行く興奮を味わえるとは・・・・・

サイトがなくfacebookツィッターだけの団体なのですが、ホームページも作ったほうがいいのではないかって思います。この団体、略して彼らが言うように「べとオケ」と私も略称させていただきますが、本当にもうアマチュアの域をはるかに超えるオケなので・・・・・

え、何が言いたいのかって?端的に言えばですよ、アマチュアにありがちな「やせた音」が、全くないんです!多少それらしい音はありますが、プロでも疲れればそんな音あるよねという程度。つまり、もうプロレヴェルなんですよ!はっきり言って、私はまず国内レーベルでデビューしておいて、数年後にヨーロッパのレーベルで世界デビューをしてもいいと思っています。それだけのレヴェルなんです。

当日のプログラムは、以下の通りでした。

オール・モーツァルト・プログラム
�@交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」
�A交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」

ホールが三鷹ということと、「ジュピター」を演奏すると言うことで、決めたのが正直なとこなんですが、今、原稿書きながらサヴァリッシュ/チェコ・フィルのジュピターを聴いているんですが、霞むくらいです・・・・・下手すると、このチェコ・フィルよりも素晴らしいんじゃないかって思います。なので「CDデビュー」と私は言う訳なんです。

本当に終演後、皆さんのバックグラウンドって、何なのですかって訊こうかと思ったくらいですし、興奮でしばらくホールから動けなかったのです。そんなコンサート、ずいぶん久しぶりだと思います。

特に「ハフナー」では指揮者もオケもノリノリで、自分たちが存分に喜び、楽しんでいるのが伝わってくるんですよね。指揮者は大フィルオーボエ首席奏者の大森遥氏。当日のプログラムやFBでは、古典派のオーソリティだから今回登場とあったのですが、私からすれば、さすが管楽器奏者だと思います。古楽的にバサッと切るような演奏なんですが、それが三鷹市芸術文化センター「風のホール」だとホールを響きが満たすんです!幾つかのオケも指揮しているというだけあって、オケを如何ならせばどう響くのかを熟知しているとは思うんですが、その基礎にあるのはご本人がオーボエ奏者として、関西を中心にキャリアを磨いてきた故だろうと思います。

「ハフナー」の第4楽章ではもう熱狂的かつ美しい演奏が鳴り響き、聴衆を興奮の渦に巻き込みました。なのに、今度はジュピターでさらに興奮へと巻き込むんですよ!ただ、さすがに第1楽章主題呈示部では、まず序奏をゆっくり目にさせて一旦休止させるという、歌舞伎でいえば「見えを切る」訳なんですが、第1主題が始まるや否や、テンポアップ!いやあ、粋なことを!

途中でも音をわざとppにしたりするんですが、それが全く嫌味じゃない。むしろ聴いているこちらがにやりとさせられるばかり。その上で、聴こえてくる音はプロそのもの。皆さん、音大の学生さんなんですか?ってまぢで聴きたかったです。普通の4大の学生オケや、さすがのダスビやナデージダさん、はたまたセラフィックさんよりもはるかに素晴らしいアンサンブルを、第1回の演奏会からたった3か月でやってのけてしまうなんて!しかも、前回と指揮者もコンマスも違うって言うじゃありませんか!あのー、地力をつけたいって、もうね、十分あるんですよ!その上でさらに高みを目指すって・・・・・すごすぎます。

今、巷ではクルレンツィスとそのオケ、ムジカ・エテルナが評判ですが、私は断言します、べとオケさんは恐らくその上をゆく、と。まだ多少アラもありますが、恐らく数年でソリスト集団であるはずのムジカ・エテルナと同等まで行くだろう、と。ですからムジカ・エテルナが来年聴けなくても全く気にすることはないですし、むしろ聴きに行く必要すらないと思っています。このべとオケさんがどこまで高みへと登り、「化けて」行くかのほうが、私にとって遥かに興味があります。私も幾度か「風のホール」での演奏を聴いていますが、力強く美しい響きがホールを満たし、天井から私の体を包み込み、興奮させ感動の渦へと放り込んでくれた演奏はこのべとオケさんが初めてです。ジュピター終了後、その天上からの響きが終わった途端、私はブラヴォウ!をかけるのを抑えることができませんでした。

ハフナー終了後、私は実はFBFたちに「このオケがベートーヴェンの、英雄や第九を演奏したらと考えるとワクワクする」というようなコメントを出したのですが、何と!FBを見ると第1回の演奏会でその英雄をやっているじゃありませんか!いやあ、聴きたかった〜!どれほどアグレッシヴかつ美しい演奏だったのだろうと思うと、本当に残念ですが、恐らく「自分を超えた大きな力」は今回の演奏で私に引き合わせたかったのでしょう。そう思えば、そもそもべとオケさんが「ベートーヴェンを演奏したい!」というコンセプトで結団されているわけですから、足をはこび続けていればいつか必ずベートーヴェンの演奏に出会う事でしょう。そんな時に限っていきなり第九だったりするかもですが・・・・・このオケとなら、聴衆側ではなく合唱団として一緒に出たい気持ちすらあります。

次回が何と!ラヴェルの「ダフニスとクロエ」って、どこまで高みへ上ろうとするんですか!了解です、それなら私も、応援しにまた会場へ参ります。こんな素晴らしいオケが今でも十分CDデビュー並みの実力を持っているにも関わらず、どこまで「高みへ化け昇る」のか、死ぬまで見届けようじゃありませんか!




聴いてきたコンサート
Besseltes ensemble Tokyo 第2回演奏会
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」
交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
大森遥指揮
Besseltes ensemble Tokyo

平成30年2月18日、東京三鷹三鷹市芸術文化センター「風のホール」

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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