かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:スメターチェクとチェコ・フィルハーモニー管弦楽団他によるオルフ三部作1

東京の図書館から、今回と次回の2回シリーズで、府中市立図書館のライブラリである、ヴァ―ツラフ・スメターチェク指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団他による、カール・オルフが作曲した「勝利三部作」を収録したアルバムを取り上げます。

オルフは20世紀ドイツの作曲家で、「勝利三部作」で知られています。そのうち最も有名なのは「カルミナ・ブラーナ」でしょう。

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このアルバムには、その「勝利三部作」が収録されています。全部で2枚組。確かに、時間的には2枚で済むのですが、ただ問題は、その配分です。以前、このブログでも「勝利三部作」を収録したアルバムをご紹介していますが、その時も1枚目にどうしても「カトゥーリ・カルミナ」が来てしまっています。

ykanchan.hatenablog.com

実は今回取り上げるアルバムも、同様に「カトゥーリ・カルミナ」の第1曲だけが一緒に収録されています。今回は便宜上、それを次回に回し、カルミナ・ブラーナのみを取り上げます。東欧のオーケストラだとこれがスタンダードなのでしょうか・・・上記エントリで上げたCDのレーベルはブリリアント・クラシックスでしたが、恐らくもとはドイツ・シャルプラッテンだったのではと思っています。今回取り上げるアルバムはスプラフォンです。なのでやはり東欧のレーベル。倣った可能性は高いですね~。

さて、録音は1961年。「プラハの春」より7年前ですが、その萌芽が垣間見えるかのような、生き生きとした演奏は、さすがスメターチェクだと思います。ただ、これはケーゲルの時にも指摘しましたが、中間部「酒場にて」で多少どうもなあと思ってしまう部分もあります。焼かれた白鳥なのですから、もっと悔しがらないと・・・やっぱり、歌ってしまっているんですよねえ、全体的に「酒場にて」は。演技してほしいところです。

それと、合唱は本当に素晴らしいのですが、エロティックさという点では欠ける部分もあります。健康的な美しさというか・・・私自身は「カルミナ・ブラーナ」には、妖しい耽美主義が貫かれていると感じているので、スメターチェクのこの解釈に対しては多少否定的です。特にそれが現れているのが「おいでおいで」。これは性行為の時の喘ぎ声を表現したものとも言われますが、それがなんとも健康的。まあ、そういう性行為もありますが・・・そのあたりは、社会主義国家の限界だったのかもしれません。それへのアンチが、7年後「プラハの春」で爆発したとも言えそうです。

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勿論、健康的な部分も「カルミナ・ブラーナにはあるので健康的なアプローチが間違っているわけではありません。「カルミナ・ブラーナ」はそもそも、オルフが若い時に培った、リトミックなどの運動や演劇を目指すといったことが反映されているので、健康的なアプローチが間違っているわけではありません。ですが「カルミナ・ブラーナ」には人間の情念も強く反映されている作品です。それが時として擬人化もされているわけで、そこで運動という健康的なアプローチだけというのは、私自身としては違和感を感じるところです。健康的なアプローチと怪しい耽美主義とどっちもあって初めて「カルミナ・ブラーナ」です。なのでそのバランスが取れていれば最高の演奏なんですが・・・そこが残念です。

となると、さて次の「カトゥーリ・カルミナ」や「アフロディーテの勝利」は一体どうなるのかが、注目になることでしょう。

 

 

 

聴いている音源
カール・オルフ作曲
カルミナ・ブラーナ
ミラダ・シュブルトヴァ―(ソプラノ)
ヤロスラフ・トマーネク(テノール
テオドル・シュルヴァルジ(バリトン
キューン児童合唱団(合唱指揮:マルケータ・キューノヴァ―)
チェコフィルハーモニー合唱団(合唱指揮:ヨゼフ・ヴェセルカ)
ヴァ―ツラフ・スメターチェク指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団


地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。