かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:ヘンデル 二重協奏曲

東京の図書館から、今回は小金井市立図書館のライブラリである、ヘンデル作曲の二重協奏曲を収録したアルバムをご紹介します。

出版された楽譜には「二つの合奏団のための協奏曲」と記載され、現在でもその言い方が通っていますが、実際には二重協奏曲というほうが適切なようです。つまり、合奏協奏曲の編成でソロを担当する器楽群が二つあることを意味します。

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3つの二重協奏曲からなる作品で、1747から48年にかけて作曲され、順次1748年の「ヨシュア」をはじめとするオラトリオの合間に演奏されたものです。その目的のせいなのか、ヘンデルの他作品の使いまわしと言っても、やはり1742年に成立し、ロンドンで圧倒的な人気を誇ったオラトリオ「メサイア」から2曲、第1番と第2番に収録されています。この辺り、如何にこの二重協奏曲集が当時の聴衆の意を汲んだものであったかをうかがわせます。

確かに、内容的にはバロック期の合奏協奏曲といった雰囲気ですが、どこか祝祭感もあるのが特徴的で、いつしか楽しんで聴いている自分がいます。

演奏しているのは旧東ドイツのモダン演奏の団体、ライプツィヒ新バッハ合奏団(ゲヴァントハウス・バッハ・コレギウム・ムジクム)です。こういう団体を聴くときの楽しみは金管楽器の鳴らし方にあり、この演奏でも豊潤で朗々と鳴らしているのが美しく素晴らしい点です。生命溢れる、前進力ある演奏はどんな時も希望を与えるかのような明るさと力強さを持っています。

一方で、繊細さも持ち合わせ、自分の魂が喜びに満たされていることを感じます。自分がつい難病で折れそうになる時でも、こういう演奏は自分の魂に立ち向かう強さを与えてくれます。はやり、ヘンデルは天才だなあと感じさせる演奏の一つだと言えるでしょう。

 


聴いている音源
オルグ・フリードリッヒ・ヘンデル作曲
二つの合奏団のための協奏曲集
二つの合奏団のための協奏曲第1番変ロ長調~2本のオーボエファゴット、弦楽と通奏低音のための
二つの合奏団のための協奏曲第2番ヘ長調~2本のホルン、2本のオーボエファゴット、弦楽と通奏低音のための
二つの合奏団のための協奏曲第3番ヘ長調~2本のホルン、2本のオーボエファゴット、弦楽と通奏低音のための
マックス・ポンマー指揮
ライプツィヒ新バッハ合奏団(ゲヴァントハウス・バッハ・コレギウム・ムジクム)

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