かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルによるドヴォルザーク交響曲と協奏曲全集3

今月のお買いもの、令和4(2022)年5月に購入したものをご紹介しています。12回シリーズで取り上げております、e-onkyoネットストアで購入しましたハイレゾ録音である、イルジー・ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるドヴォルザーク交響曲と協奏曲全集、今回は第3回目です。

第3回目に取り上げるのは交響曲第2番。作品番号4というかなり若いころの作品ですが、しっかりとした構成をもつこの作品を、堂々とかつ生き生きと演奏しています。どっしりとした感じも受けつつ、筋肉質な演奏は、作品がもつ生命を引き出しているように感じます。

ドヴォルザーク交響曲には、どこかしらに鉄道の香りを感じるのですが、この第2番でも第1楽章や第4楽章に機関車が走っているような描写が見えてきます。ビエロフラーヴェクのタクトは特に鉄道を意識しているわけではないと思いますが、しかし過度に揺らさずテンポを保ちつつも歌うオケからは、自然と機関車の息吹が聴こえてくるんです。

こういう演奏は、鉄道ファンの私としてはとてもうれしいです。コロナによって特に昼間の利用者がへり、鉄道各社による減便ダイヤの改正が相次いでいる昨今、こういう鉄道の息吹が見える演奏はとても幸せな気分になります。また青春18きっぷを使ってドヴォルザーク交響曲を聴きながら旅をしたいなあという気分が湧き上がってきます。

かつて私は、松本まで用事があり、東京からJR中央線普通列車で向かったことがあります。その時に聴いていたのがドヴォルザーク交響曲でした。新幹線ではちょっと早すぎるきらいがありますが、在来線の普通列車に乗っているとちょうどよいテンポだったりするんです。特にこのビエロフラーヴェクとチェコ・フィルの演奏だと鈍行に似合います。

ゆったりするテンポからはともすれば生命力などが失われることもありますが、この演奏ではそんなことがないのが魅力です。楽章ごとの切り替えが適切なんだろうなあと思います。オーケストラがチェコ・フィルだからということもあるのかもしれませんが、よく耳を傾けていれば、一定のテンポの中で、オーケストラの各パートが歌っていることがわかってきます。これこそが、楽譜通りに演奏しているとしても生命力が宿っている理由なのでしょう。

指揮者がいようがいまいがどんな指示があろうが、どれだけオケは歌えるか。それは作品に生命を宿らせる生命線なのではないかと思います。

 


聴いているハイレゾ
アントニン・ドヴォルザーク作曲
交響曲第2番変ロ長調作品4
イルジー・ビエロフラーヴェク指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
(DECCA flac96kHz24bit)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。