かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

音楽雑記帳:PCでいい音で聴ける?決め手は「排他モード」

音楽雑記帳、今回はPCで音楽を楽しむ秘訣を一つご紹介します。

PCあるいはタブレットでも同じではあるんですが、通常そういった情報機器で据え置きデッキのような音は難しいって思ってしまいがちです。当の私も随分長い間そのように思っていました。

しかし、まさか自分の父親が、それをいち早く実行しているとは思いもよりませんでした。PCについているようなスピーカーだと音が貧弱ですが、それをパイオニアのウッドコーンに直でつないでいるんです。いやあ、その音のなんとまろやかなこと!

実は、私のソニーのポータブルスピーカーをPCスピーカーとして使うという発想は、そこから来ています。どうしてもPC用のいいハイレゾ対応のスピーカーが在庫がない、という情況において、手ごろな価格ですぐ買えるのはソニーのポータブルスピーカーSRS-HG10しかなかったため、です。そこで思い出したのが、父がPCとウッドコーンスピーカーをつないでいたこと、だったのです。

PCの音質向上はちょっとした発想や知識から意外と始めれらるものです。今回はその一つである、排他モードについてお話をしたいと思います。

皆さんは、PCの「音」がどのようにして出ているか、ご存じですか?え、ただ音声データをそのまま出力しているだけでしょ?って思うじゃないですか。ところがそうではなかったんです。

もちろん、音声データが再生されていることは間違いありません。ただそれが、PC側である意味ミックスされたりして「作られている」となると、話は違ってくると思いませんか?実は、通常PCを使っている状況だと、音声はPCによって「作られている」と、言えるのです。それはどこで?PCについているアプリケーションです。

Windows10PCを例にとりましょう。Windowos10だと、今やWMPWindows Media Playerすらなく(なので私は最初別途DLしました)、Grooveミュージックがデフォルトで入っており、音楽はすべてGrooveミュージックで聴くようになっています。関連付けも主にこのGrooveミュージックになります(私のPCも今でも関連付けでGrooveミュージックになっています)。ですがこのアプリも、WMPも、ともに音楽を再生するとき、PC側で「作っている」アプリケーションです。

そしてさらに言えば、その「作っている」ものを「データから直」に変更することもできません。こうなると何が起きるのかと言えば、生の音声データそのものではない上に、実はPCのノイズを拾ってしまうんです。

聴いているうえではそん色ないんですが、しかしどこか貧弱な感じがするときって、PCで聴いているとありませんか?スピーカーもいいのに交換したのに、どこかデッキとは違う音に感じると思う瞬間がある方もいらっしゃるかもしれません。それはおそらく、アプリケーションで音を「作っている」のが原因だとみていいと思います。その分、さらにPCのノイズも拾ってしまっています。

もちろん、たとえば据え置きデッキでもアンプでノイズの問題がないわけではないんですが、それはメーカー側で徹底して対策を行っています(ただ、デッキの金額に応じてそのレベルは異なってきますが)。しかしPCあるいはタブレットだと、その対策を使用者自身がしないといけないんです。それが、排他モードを選択すること、なのです。

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私が長年使っていたWMPや、新しいGrooveミュージックから、多少不便があってもソニーの二つのアプリケーション、Music Center for PCとHi-Res Audio Playerになぜ変更したのかと言えば、この排他モードがある、ということに尽きます。Music Center for PCの場合は、音を「作る」モードを一応通常としていますが、そのほかに上記アスキーでも触れているWASAPI排他モードと、ASIOの二つの排他モードが選択可能となっています。Hi-Res Audio Playerは強制的に排他モードになります。ですのでほかのアプリケーションに比べて音質が違ってきます。どこかクリアな感じがほかのアプリケーションとはして、異なる印象がするのが特徴です。

私の場合、Music Certer for PCでは排他モードは選択しないといけないので、通常はWASAPI排他モードにしています。この上でDSEE HXを動作させると、正直もうデッキは要らないというところまでの音質を得ることができます。お使いのコンポなどがミニコンポあたりであれば、正直PCだけにしてしまうほうが経済的だと私は思います。

では欠点はないのかと言えば、あります。ほかのアプリケーションやMusic Center for PCの通常モードであれば、アプリが動作しつつも例えばインターネット上の音も聴くことできますが、排他モードが選択されていると一つのアプリケーションが独占するため、インターネット上の音楽など、ほかのアプリによる「音」が聴けなくなります。例えば、Hi-Res Audio Playerが立ち上がっている時には、youtubueを見ることができても音声再生は不可ですし、映画を見ようとアプリを立ち上げてもyoutubeと同じ結果になります。

しかしその代わり、高音質を楽しむことができます。はじめこれに私は面喰いましたが、「自分が何をPCにおいて優先するのか」を明確にしたことで、現在それはほぼ回避できています。つまり、今音楽が聴きたいのか、好きなyoutuberの番組が見たいのかを明確にすることで、回避できています。結局立ち上がっていても、使用状態でなければ使っていないということなのですから、クリックして止めてしまってもいいわけですから。

私と同じものでなくてもいいと思います。ほかに排他モードが搭載されているアプリはたくさんあります。自分の好みで選択すればいいと思います。私の場合、クラシックを聴くのにはMusic Center for PCがレビューを見て最も適している、と判断したので選択したのですから。Hi-Res Audio Playerも強制的に排他モードになり、CDなどを聴くにはいいアプリなのですが、いかんせん楽章でギャップが入るのが欠点。CDを聴くときにはアップスケーリングしてはくれませんが、リッピングさえしてしまえばDSEE HXでアップスケーリングしてくれるMusic Center for PCは本当に便利です。ですがこの欠点が、時として曲順がバラバラになること。これさえなければ、最強のアプリケーションと言っていいのにって思う分、残念ですが、それでも高音質という点ではおすすできるアプリです。

とにかく、排他モードが選択できるアプリケーションに乗り換えることは、PCで高音質で聴く第1歩です。読者の皆さんには、ぜひともご検討いただきたいモードです。

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。