かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:バレンボイムが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集8

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、ダニエル・バレンボイムが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集をシリーズで取り上げていますが、今回はその第8集を取り上げます。

この第8集も4曲になっているのは興味深いです。第25番から第28番まで。つまり、第29番「ハンマークラヴィーア」の前まで、ということになります。つまりは・・・・・それは第9集までのお楽しみとして。

第8集に収録されている4曲はベートーヴェン中期の魅力ある作品が並んでいますが、標題がついている「告別」は特に有名です。ですが、バレンボイムはどれも愛おしく弾いているのが印象的。差をつけていないんです。

どの曲であろうとも、自らの「歌う」というスタンスを崩そうとはせず、構造をしっかりと捉えたうえで歌い上げています。職人的でありつつ、芸術であるのはまさに魅力的と言えましょう。天才と呼ぶにふさわしいピアニストだと思います。

最近は指揮者としての活動のほうが目立つバレンボイムですが、彼の原点はピアノ。なのに、フレージングだとか、本当にこの人ピアニスト?って思うような表現が随所にあって、元合唱団員の私としてもほれぼれします。もう尊敬の一言しか出てきません。

以前も言及していますが、この演奏をしてバレンボイムのタクトなんだなと納得せざるを得ません。自分が指揮者でオケを振るようにピアノを弾いているわけで、このピアニズムには脱帽です。次に来日した時には、チケット代が高くても一回はリサイタルへと足を運びたいと思っています。

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
ピアノ・ソナタ第25番ト長調作品79
ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調作品81a「告別」
ピアノ・ソナタ第27番ホ短調作品90
ピアノ・ソナタ第28番イ長調作品101
ダニエル・バレンボイム(ピアノ)

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