かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:シューリヒトとパリ音楽院管によるベートーヴェン交響曲全集1

東京の図書館から、今回から4回シリーズで、カール・シューリヒト指揮パリ音楽院管弦楽団によるベートーヴェン交響曲全集をとりあげます。

もう、名盤中の名盤ですし、名演中の名演、なのですが、そういうものをあえてこれまで避けてきた自分がいたので、最近は図書館で借りてリッピングすることで、積極的に向き合おうとしています。この全集もそんな一つです。もちろん、そろそろベートーヴェン・イヤーだからというのもありましたし。

では、なぜシューリヒトとパリ音楽院管のかと言えば、第九はすでに借りてリッピングしていたから、です。神奈川県立図書館で借りて・・・・・

おそらく、その演奏をご紹介した時、では全集借りてしまえばいいのにと思った方もいらっしゃったかと思います。確かに、神奈川県立図書館にもシューリヒトとパリ音楽院管による全集はありましたし、かぶってもいいのならディスクユニオンには安価で売ってもいました。しかしそれ以外のものに気を取られているうちに、東京へと移住したのでした・・・・・

幸いなことに、府中市立図書館は神奈川県立図書館並みのライブラリを、CDでは誇ります。特に充実しているのが、全集もの。これは神奈川県立図書館をしのぐと、最初に府中市立図書館について説明したときに説明はしているかと思います。

そういうことで、では第九以外を全部借りてしまおう!というのがこの全集を借りたきっかけでした。正直、この全集を借りて私の世界はぐっと広がったと言っても過言ではありません。

まずは第1集。この全集は知っている方はわかっていらっしゃると思いますが、番号順ではありません。第1集には第1番と第3番が収録されています。ともに、ベートーヴェンがまだ耳がしっかり聴こえていた時代の作品だと言えるでしょう。シューリヒトとパリ音楽院管は、第1番は溌溂とした演奏、そして第3番は一言で言えば、「最高にかっこいい演奏」だと言えるでしょう。

戦場を駆け抜けるかのような第1楽章アレグロ。悲劇的な第2楽章。緊張感ある第3楽章。そして諧謔的なのになぜかかっこいい第4楽章。「英雄」という名称を思いっきり意識したかのような演奏が連続します。実は私が持っている音源の中で最も好きな演奏だったりします。

もしかすると、第3番などは、フランスという国がたどってきた歴史をほうふつとさせるのかもしれません。だからこそ演奏も情熱的でアグレッシヴなものになる・・・・・そう考えると、この演奏は納得できるかもと思います。

ただ、録音が1950年代後半ですから、どうしてもくぐもった音があるのは否めません。特に今、ソニーのSRS-HG10で、PCのアプリをMusic Center for PCでDSEE HXを選択して聴いてみると、さらにその印象は強くなりますが、このアプリで聴いているからこそ、レコーディングエンジニアがイコライザでいじっていない部分は、ライヴ感が強く聞き取れます。

コロナ禍においていろいろ制限がある中で、いい感じでアゲてくれる演奏です。

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第1番ハ長調作品21
交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
カール・シューリヒト指揮
パリ音楽院管弦楽団

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。