かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:シュタルケルの「無伴奏チェロ組曲」

東京の図書館から、今回は府中市立図書館のライブラリをご紹介します。ヤーノシュ・シュタルケルのチェロによる、バッハの「無伴奏チェロ組曲」全曲です。

バッハの「無伴奏チェロ組曲」はすでに鈴木秀美氏のヴィオラ・ダ・ガンバのものをもっており、それもお気に入りですが、モダン・チェロによる演奏は実はまだだったりするのです。

しかも、この演奏はシュタルケルじゃないですか!おお、素晴らしいものがある!と思い、借りてきたのがこれです。本当に府中市立図書館は神奈川県立図書館並みのライブラリがあるので素晴らしいと思います。府中市立図書館の素晴らしいのは、クラシックだけではなくむしろほかのジャンルは神奈川県立図書館を超えるライブラリがある点ですけれど・・・・・いつかは、西城秀樹の追悼もやっていました。

そんな府中市立図書館からの一枚が、このシュタルケルの「無伴奏チェロ組曲」全曲、であるわけです。プレイボタンをクリックしたとたんに、部屋中に広がる、優雅かつ情熱的なチェロ。しかも、特に奇数番号ではまるで踊っているみたい・・・・・・

一方、偶数曲では、訥々と歌うチェロ。このコントラストが素晴らしい!鈴木秀美氏と同じように、モダン・チェロでも組曲が「舞曲」だということを忘れない解釈と、一方で踊りに使ったわけではないという点を考慮した、深いスコアリーディング。その結果として歌うチェロ。こんな幸せな時間があるでしょうか?

特に、第6番「ガヴォット」は本当に踊っています!しかも、徹底的に明るく歌う!2枚組なので2回に分けて掲載しようかとも考えましたが、今回は二つで一つとして扱いました。もう、一気に聴いてしまいたい衝動に、1枚目を聴いているうちにかられました・・・・・

この組曲の演奏によくある、強いアインザッツも十分ありつつ、曲によってはほかの人の演奏ではあってもこの演奏にはなかったりします。しかし、それは全く気にならず、シュタルケルの個性なんだなと納得できますし、むしろ好感が持てるものでもあります。

本当に、こういう演奏こそプロだと毎回こういう演奏を聴くと思います。今まで聴いてきたものとは異なるもので、ともすれば否定してしまう場合もあるものを、納得させる技量と魂。むしろこっちのほうがいいとすら思わせる説得力こそ、プロだと思います。優れた才能を持った人であるということが、この演奏でも明らかだと思います。別に下記ウィキを読まなくても・・・・・・

ja.wikipedia.org

普通は音源を2回聞いてから原稿を書きますが、この演奏はそれを待たずに書いています。次々と私の中に演奏を聴いて霊感がまるでチャイコフスキーが言うがごとく湧き上がってくるのです。こういう演奏に出会えることはめったにないこと。これは可及的速やかにスマホに入れてしまいたいなあと思います。問題は、さて、アップサンプリングしてか、それとも機器にアップサンプリングさせるか、ですねえ。

 


聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007
無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009
無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV1011
無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV1008
無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV1010
無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV1012
ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。