かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から〜小金井市立図書館〜:バッハ ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロのためのソナタ集

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリをご紹介します。今回はバッハのヴィオラ・ダ・ガンバオブリガートチェンバロのためのソナタカップリングで無伴奏チェロ・ソナタ第5番を収録したアルバムをご紹介します。

バッハのチェロ作品といえば、圧倒的に無伴奏組曲が有名ですが、実は隠れた名曲がこのソナタなんです。が・・・・・・

意外にも、録音はそれほど多くないとのことなんです。

ぐうたらRYOSEIのチェロ修行日記
バッハのチェロソナタ
https://ryoseicell.exblog.jp/10227586/

え、かなり有名な作品だと思うんですが・・・・・・そうでもないのか。

それほどレアな作品を持っているわけではない小金井市立図書館が、まさかこんなすばらしいアルバムを持っていたなんて!

しかもですよ、演奏はチェンバロがアレッサンドリーニなんですけれど・・・・・

成立時期はわかっていなくて、ウィキでは1720〜39と出ており、東京書籍「バッハ事典」ではライプツィヒ中期ごろという説明が出ています。

そんなこのソナタは3曲残されており、どれも可憐かつ生命力溢れる作品。それを作品の生命力というか、その「心動」に乗ってただ演奏したって感じなのに本当に生き生きとしている!

ただ、ライプツィヒ中期といえば、バッハはあたらしい作品の作曲をカンタータではほぼ終えている時期です。演奏家として充実した時期に、このような器楽曲を作曲したとすれば、その原因はおそらくライプツィヒ社会によるものでしょう。

そもそも、バッハといえば教会音楽というイメージがわが国では強いんですが、そもそもは世俗音楽からバッハのキャリアはスタートしています。ただ、バッハが生きた時代はまだまだ教会のちからが大きく、教会の音楽監督になるというのは名誉なことで、ともすれば権威でもありました。ですから、バッハが糧を得るためにその名誉を求めたとしても、なんら不思議はありません。それでこそ人間バッハです。

その恵まれた時期を、バッハはカンタータを作曲する傍ら、息子たちとの演奏会や優れた器楽作品の作曲や過去の作品のブラッシュアップなどに使ったのでした。この作品を聴いていますと、そんな恵まれた時期のバッハの充実ぶりが伺えます。

ですが、皆さん、おやっと思われたのではないでしょうか。なんでチェロ・ソナタじゃないんですか?と。多分、それが我が国でも演奏例が少ない理由なのではないかって思うんです。

実は、ヴィオラ・ダ・ガンバは、チェロとイコールではないんです。正確には別の楽器です。ただ、その姿形から、ほぼ同じ枠割を担った楽器であり。モダンで演奏する場合にはチェロしか該当する楽器がないために、はてそれでいいのかという逡巡が演奏家に多いのだと思います。

ヴィオラ・ダ・ガンバ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%90

では、チェロ用の作品はなかったのかといえば、それがよく知られる無伴奏チェロ組曲です。その第5番を、なんとヴィオラ・ダ・ガンバで弾いているのが最終曲です。それがなんとも自然で違和感ない!多分、利用目的で変えていたんだろうって思います、当時は。だからこそ音色においては違和感がないのは当然なのかもしれません。

その意味では、むしろ前半のヴィオラ・ダ・ガンバソナタもモダンでチェロにてというのも、ありなのかもって思います。なんとも自然で違和感ないこの演奏は実は、そういった現代楽器演奏者への問いかけなのかもしれないって思います。




聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
ヴィオラ・ダ・ガンバオブリガートチェンバロのためのソナタ第1番ト長調BWV1027
ヴィオラ・ダ・ガンバオブリガートチェンバロのためのソナタ第2番ニ長調BWV1028
ヴィオラ・ダ・ガンバオブリガートチェンバロのためのソナタ第3番ト短調BWV1029
無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲第5番ハ短調BWV1011
パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ
リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




このブログは「にほんブログ村」に参加しています。

にほんブログ村 クラシックブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ
にほんブログ村