かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:イタリアのオーボエ協奏曲集2

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、元音源エラートの、イタリアのオーボエ協奏曲集を取り上げています。今回はその第2集を取り上げます。

第2集はまさにオーボエ協奏曲の古典とも言うべき作品がずらりと並んでいます。作曲者も古典派の作曲家揃いで、中には有名な人もいます。

例えば、第2曲のサリエリなどがそうです。フルートとオーボエのための協奏曲は、つとに有名な作品だと言えるでしょう。その他は意外と知られていない作曲家が並んでいます。

1曲目のプラッティはバロック時代に生まれ、多感様式の時代に活躍した作曲家で、亡くなった時にはハイドンモーツァルトが活躍している時代に生きた人です。そのため、音楽もバロックと言うよりははるかに古典派に近い作品です。

ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%8D%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3

3曲目のベゾッツィは日本語ウィキでは載っておらず、英語版でかろうじて載っているくらい、我が国ではなじみがない人ですが、活躍した時代は音楽史の区分でいえば多感様式〜古典派です。ですから、ここに収録されている作品も古典派的で気品があり、明快な作品です。

Alessandro Besozzi
https://en.wikipedia.org/wiki/Alessandro_Besozzi

ここまでの作品はどれも3楽章形式ですが、最後のロセッティだけは1楽章になっています・・・・・・?そんなことはないだろー

って言うことで、いろいろ調べてみますと、多分ですが、収録時間の関係で、第3楽章だけを収録した可能性が高いです。

アントニオ・ロゼッティ - Antonio Rosetti (1750-1792)
オーボエ協奏曲ヘ長調(カンデンツァ:L. レンチェス)
Oboe Concerto in F Major (cadenza by Lajos Lencses)
http://ml.naxos.jp/work/141181

ロセッティは、以前このブログでも交響曲を取り上げたことのある、モーツァルトと同じ時代を生きた作曲家ですが、私が以下のエントリを上げた時よりも研究が進んだようで、今ではレスレルとは違う人物ではないかと言われています。

今月のお買いもの:モーツァルトと同時代の作曲家シリーズ ロゼッティ
http://yaplog.jp/yk6974/archive/485

アントニオ・ロセッティ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3

演奏は、オーボエ奏者は第1集と同じカムデン。オケも同じなのですが指揮者が異なります。それでも端正かつ楽しい演奏を聴くことができます。特にサリエリでは、その端正さから作品の個性が浮き上がり、まさに映画「アマデウス」は誇張であることを知ることができる作品を、知ることができるように演奏しているのは素晴らしいです。個性があるにもかかわらず、気品と美しさが存在するこの作品を実に可愛く美しく演奏するってえのは、プロとは言え、舌を巻きますですよ。

アルビノーニによってメジャーへと引き上げられた楽器であるオーボエが、多感様式〜古典派ではすっかり独奏楽器の一角を占めることになるのをまざまざとみますと、アルビノーニの偉大さが感じ取れます。その意味で、この音源は伝統を感じることができるものだと思います。




聴いている音源
イタリアのオーボエ協奏曲集2
ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ作曲
オーボエ協奏曲ト短調
アントニオ・サリエリ作曲
フルートとオーボエのための協奏曲ハ長調
アレッサンドロ・ベゾッツィ作曲
オーボエ協奏曲第1番ハ長調
アントニオ・ロゼッティ作曲
オーボエ協奏曲ヘ長調 ロンド
アントニ―・カムデン(オーボエ
ピーター・ロイド(フルート)
ニコラス・ウォード指揮
シティ・オブ・ロンドンシンフォニア

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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