かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:サンドストレム 合唱作品集

今月のお買いもの、平成28年2月に購入したものをご紹介します。今回は銀座山野楽器にて購入しました、サンドストレムの合唱作品集をご紹介します。

2月はこの一枚だけでした。体調が思わしくなく、ぜいぜいいってしまうありさまで、そのためこの一枚だけになりました。まあ、棚もいっぱいになってきているのでちょうどいいかもしれません(って、体調は整えろよという影の声が)。

で、このサンドストレムという作曲家、あまり聴き慣れないかと思いますが、実はこのブログでも一度採り上げているんです。

音楽雑記帳:スウェーデン放送合唱団コンサートを聴いての雑感
http://yaplog.jp/yk6974/archive/372

ほぼ6年前になるエントリです。場所は神奈川県立音楽堂。県立図書館のお隣ですね。そこで初めて聴いたのでした。

このエントリでは、サンドストロームと表記していますが、同一人物です。で、実は演奏者もまったく同じという・・・・・・

それでこのCDを選択したのでした。懐かしいと思うと同時に、サンドストレムの作品が一気に聴けるのも素晴らしいと思ったのです。

聴きますと、かなり繊細な演奏。これが本来の声だったんだなあって思います。何しろ、あの時は梅雨に入ったばかりで気温の変化が激しい時期でした。団員たちもコンディションはあまり良くなかったようですし。

それが、このCDはベスト・コンディションを聴くことができますが、だからと言ってこのCDのほうが全ていいとは思いません。録音するということで完璧さを期するあまり、思い切りの良さは少しトーンダウンしているかな〜って思います。

とはいうものの、サンドストレムという作曲家の立ち位置を俯瞰するには、実に優れた一枚だと思います。

さて、サンドストレム。生まれは1942年で、存命中の作曲家なのです。つまり、バリバリの現代音楽の作曲家だと言えます。その現代音楽ぶりを存分に堪能できるのがこのCDなのです。

上記のコンサートではスウェーデン放送合唱団の実力を見せるためのプログラムが並んでいたために、サンドストレムという作曲家がどんな人なのかがかすんでしまいがちでしたが、このCDはその真の姿を見せているため、いかにスウェーデン放送合唱団が実力があるのかが、もう一度、しかもさらに理解できるものとなりました。

和音の難しさはまさに現代音楽そのものです。それをアンサンブルで合わせていくのはとても大変なことで、お互いがしっかり聴きあわないと難しいわけで、勿論、スウェーデン放送合唱団は何食わぬ顔でやるわけですが、サンドストレムが紡ぎだす作品が現代音楽であればあるほど、それはスウェーデン放送合唱団員の実力の高さを証明する物になるわけです。

2曲目のアヴェ・マリアはppから始まる作品なのでそれもまた難しいですし、他の作品ではppで高音もあります。その上で、現代音楽が持つ独特の不協和音がある訳で、歌うのにはかなり高いレヴェルが要求される作品であると言えます。

つまりこのCDは、サンドストレムの作品と、演奏するスウェーデン放送合唱団のレヴェルの高さを実感できるものだと言えるのです。透明でかつ美しい歌声とアンサンブルが紡ぎだす、サンドストレムの現代的な美を、存分に味わえる一枚です。この作曲家ももっとコンサートピースに乗ってもいいと思える、素晴らしい演奏ですし、実際もっとコンサートピースにサンドストレムはのせていいでしょう。是非ともプロアマ問わず期待したいところです。

特にアマチュア合唱団には、お勧めの作曲家ですし、お勧めの一枚です!ちょっと冒険してみませんか?力のある団体であれば、歌えると私は信じています。それが日本の合唱団の実力です。




聴いているCD
スヴェン=デイヴィッド・サンドストレム作曲
主を讃えよ、すべての異教徒よ
アヴェ・マリア
おお主よ、わが祈りをききたまえ
われ満ち足れり
新しい愛の歌
われら主をほめ
アニュス・デイ
主にむかって新しい歌を歌え
ピーター・ダイクストラ指揮
スウェーデン放送合唱団
(Channel Classics CCS SA 29910)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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