かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ルーセル 交響曲第1番 他

今月のお買いもの、平成27年9月に購入したものをご紹介しています。今回はディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、ナクソスから出ているルーセル交響曲第1番他が収録されているアルバムをご紹介します。

ルーセルという作曲家の名前は、確か神奈川県立図書館で見かけた記憶がありますが、借りてはいないと思います。そのため、今回購入に踏み切った次第です。

ルーセルは19世紀から20世紀にかけて活躍した、フランスの作曲家です。後期ロマン派というよりは、印象派から始まり新古典主義音楽というカテゴライズになっています。

アルベール・ルーセル
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%AB

収録されている作品の第1曲目である、交響曲第1番は印象派の色が強い作品だと言えるでしょう。

交響曲第1番 (ルーセル)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC1%E7%95%AA_(%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%AB)

4楽章形式であるというのが、私が判断する理由です。もし、新古典主義音楽で書くのであれば、おそらく3楽章形式になるであろうからです。しかしこの作品は4楽章です。となれば、新古典主義音楽とは言い難く、印象派という事になります。ただ、印象派というよりは、ドビュッシーの影響を受けている色が濃いと言え、象徴主義音楽だとも言えるでしょう。

何かの印象を表現したと言うよりも、ファンタジーの世界を音楽で表現したと言えるからです。かぎりなくドビュッシーに近い作風だと言えるでしょう。

後の二つの作品、交響的前奏曲「復活」や、劇音楽「眠りの精」も象徴主義音楽だと言えるでしょう。その上で、ドビュッシーのように印象派的な手法が存分に使われている作品です。「復活」は交響曲第1番よりも前ですし、「眠りの精」は後の作品ですが、いずれも作曲時期は前後しており、象徴主義あるいは印象派の影響にある作品だと言っていいでしょう。

このころから、ルーセルの独自作風が出てくるとのことで、できれば交響曲第2番以降の作品も聴いてみたいところです。実はウィキで調べてみますと、4曲ある交響曲の中で唯一の3楽章形式が第2番なのです・・・・・

演奏はロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団。最近のナクソスではおなじみのオケですが、秀逸で端正、そして艶のある演奏を聴かせてくれます。印象派象徴主義だからと言ってくぐもった演奏をすることなく、クリアでかつ幻想的な演奏が実現されています。それゆえに、細部が聴き取りやすく、そのため作品の全体像がつかみやすく、ルーセルという作曲家の芸術が素晴らしいことを、如実に語ることに成功しています。

指揮はステファン・ドヌーヴ。若き巨匠とも言うべきでしょうか、最近世界では引っ張りだこのようです。聴けば納得の部分は多々あります。オケの音をよく聴いていなければこれだけクリアな音が実現できませんし、オケをよく鳴らしています。不協和音もとても自然で、印象派象徴主義ゆえの幻想的風景がふわっと浮びあがります。指揮者の腕が良いことを示しています。アンサンブルがさえています。

フランスの作曲家と言えば、なぜかエロスなどが強調されるのですが、フランスと言えば印象派だったり、象徴主義だったりするわけです。それが例えばエロースだったりするわけで、フランス音楽と言えばフランクなどしかいないと言うのはどうかなあと思います。まだまだナクソスが取り上げるような、埋もれていたり、日本では知られていない作曲家が沢山いるのだということを、如実に示しているアルバムだと言えましょう。




聴いているCD
アルベール・ルーセル作曲
交響曲第1番「森の唄」作品7
交響的前奏曲 作品4
劇音楽「眠りの精」作品13
ステファン・ドヌーヴ指揮
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
(Naxos 8.570323)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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