かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:モーツァルト グラン・パルティ―タ

今回のマイ・コレは、またナクソス音源を取り上げます。モーツァルトの名曲、グラン・パルティ―タです。

この曲、実は知る人ぞ知るという曲です。管楽でありながら、吹奏楽の方にはあまり知られていないというかわいそうな曲です。

とは言うものの、私もこの曲が管楽だということを買ってから知ったのですから・・・・・

K.361 (370a) セレナード 第10番 変ロ長調 「グランパルティータ」
http://www.marimo.or.jp/~chezy/mozart/op3/k361.html

モーツァルトの真作であるということは確認できているのですが、成立年代となると微妙でして、1783年ごろというのが大方の意見のようです。まあ、私も聴いた印象ですが、そんなところでしょう。

それにしても、モーツァルトが管楽なんて、珍しい・・・・・なんて言ってはいけません。この曲は「モーツァルト事典」ではディベルティメントの項目の内、「管楽器のためのディベルティメント、セレナーデ」の項目で紹介され、しかもその項目も完全な形のものだけで13曲収めらているのです。決して珍しい編成ではないのです。

この1780年という時期に、ウィーンでは「ハルモニー」という木管楽器が中心の編成が好まれたのです。この曲はそのための音楽なのです。なお、「グラン・パルティ―タ」という名称は後からつけられたもので、モーツァルトによるものではありません。

この曲に巡り合ったのは全くの偶然で、何処かでグラン・パルティ―タの名称を知り(恐らく前回触れたナクソスだと思います)、勢いで買ったのがこれでした。ナクソスしかなかったか、予算の関係だったかはもう覚えていませんが、多分どちらもあったのだと思います。それでこの音源に落ち着きました。

こういった曲をごく普通に取り上げるナクソスはやはり素晴らしいです。確かに古いものですと演奏に不安なものもありますが、最近のものはこういった路線を貫き通した結果、一定の演奏品質が楽しめるものが多くなっています。

この曲は所謂「ブラス」が好きな方ですとちょっと物足りないかもしれないですね。古典派らしいアンサンブルと各楽器の会話を楽しむ曲ですから。それゆえか、はたまたレヴェルの高さゆえか、我国では吹奏楽で取り上げられることはほとんど無いみたいですね。その代り、オーケストラの管楽アンサンブルが取り上げることが多いようです。海外でもその傾向があるようですが、上記サイトで取り上げられている音源の中には、ブラスバンドもあります。

昔ですが、陸上自衛隊中央音楽隊も演奏会でこういった木管楽器が中心の曲を演奏していたことも有りますので、日本でも決して演奏できないということはないはずなのですが(とはいうものの、自衛隊の場合は試験があるのでそれなりのソリストが集まっているのも確かなんですが)・・・・・

実はこの演奏、その上記サイトでも「アマデウス木管アンサンブル」として紹介されています。私が持っているものはジャーマン・ウィンド・ソロイスツと書かれていますが、その表記のほうが正しいようです。

http://ageezenstac.web.fc2.com/naxos-1.html

このサイトでは「一言でいって可も無し、不可も無し。」と演奏が評価されていますが、まさしくその通りです。しかし、流れるような演奏が本当に「基本に忠実」なのか、他の演奏者の参考になるのかと言えば、必ずしもそうとは限りません。少なくともそういった「素晴らしい演奏」というのは、スコアリーディングが聴いている人が出来るということが基本にないと参考になりません。こういった端整なもののほうが、余計な印象がない分、特にアマチュアには適していると言えるでしょう。

特にこの演奏で素晴らしいのは、常に私が古典派を取り上げる時に言及する「高い音は強く、低い音は弱く」「リフレインは弱く」が徹底されている点です。その意味では、まさしく古典派という演奏を聴かせてくれます。ただ、そのコントラストはやや弱い、と言っていいでしょう。

久し振りに聴いてみますと、モーツァルトの管楽ディベルティメントの素晴らしさを教えてくれます。このジャンルも集めようと思い立ってしばらく放置しているので、図書館で物色したいですね〜

恐らく全集からになるでしょうけど。



聴いているCD
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
セレナード第10番変ロ長調K.361「グラン・パルティ―タ」
ジャーマン・ウィンド・ソロイスツ
(Naxos 8.550060)



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