今回のマイ・コレは、久しぶりに石嶺聡子のアルバムです。東芝EMIでの最後のアルバム、Imaginationです。
このアルバム、当時久しぶりだったんです。調べてみると、3年くらいアルバムを出していなかったんですね。
石嶺聡子
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B6%BA%E8%81%A1%E5%AD%90
その間、私はすっかりクラシックへと傾倒していました・・・・・特に、合唱系が一気に増えていくという時期だったので、彼女は忘れかけていた時期でもありました。
そんな時、店に棚にふと目をやると、新しい彼女のアルバムが・・・・・
このアルバムでは、いっそう大人な彼女を聴くことが出来ます。特にどれがではなく、全部なのです。
そういった意味では、満を持して出したアルバムだったと言っていいと思います。作曲家にも小椋佳や中島みゆき、広瀬香美とそうそうたるメンバーが名を連ねています。それを上質の音楽として聴かせてくれるのは、彼女が持つ歌唱力ならではだと思います。
もともと歌唱力があるうえに、このアルバムではさらに表現力もついていて、どの曲を聴いてもしっとりとした音楽を聞かせてくれます。
今再び聞いてみると、このアルバムではアップテンポの曲が少ないように思います。その点も、大人の彼女を演出するのに役立っているのではないかと思います。
兎に角、この時期は声楽とブラームスに夢中だった時期で、しかもモーツァルトの宗教曲に開眼した時期でもあります。そういった時期に、待ちに待っていた石嶺聡子は、当時落ち着きすぎていたと感じていたように思います。このアルバム、クラシックでいえば室内楽風なんですね。だから物足りなさを感じてしまったことを思い出します。
しかし、今再び聞きますとそんなことは決してないんですね。その落ち着いた点が最大の魅力で、今聞くほうがすっと心に入ってきます。
彼女の音楽が好きな人は、もしかするとクラシックは室内楽から入ったほうがいろんな作曲家の素晴らしい作品に出会えるかも知れませんね。
例えば、まだ私が避けている、バルトークとか・・・・・
バルトークと石嶺聡子とでは全く音楽が違いますが、いずれにしても室内楽はどんな作曲家でも交響曲のような壮大な曲と違い、自らの素直な気持ちを表現していることが多いので、彼女が好きな人は共感できる作曲家も多いのではと思います。
特に彼女は発声が自然なので、その点が好きな人は必ず、室内楽、ヴァイオリンソナタやトリオ、カルテットなどが好きになるのではないかという気がしています。
私はこの後、彼女のアルバムを買うことをやめてしまいました。正確に言えばやめたのではなく、あきらめたと言っていいと思います。彼女が出すペースが思いっきり鈍ったからです。私は合唱へとのめりこんでいきましたし、彼女を追いかけるどころではなくなっていきました。でも、今でも彼女の歌が好きであることには変わりありません。
そして私は彼女の音楽に出会えたことを感謝しています。恐らく私自身が、室内楽が好きになった理由に、彼女のような大人の楽曲が好きであったということがベースにあったと思うからです。それが私をしてベートーヴェンの弦楽四重奏曲へ興味を向けさせるきっかけになっていると思うからです。仮にmusiker氏のメルマガで知ったとしても、興味がなくて聴くはずがないですから。
今でも、彼女の楽曲は私の宝です。
聴いているCD
石嶺聡子 Imagination
(旧東芝EMI TOCT-9989)
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