かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ブラームス ピアノ四重奏曲全集1

さて、毎週水曜日と木曜日の「神奈川県立図書館所蔵CD」のコーナー、今週はブラームスのピアノ四重奏曲全曲を取上げます。なぜなら、借りたものが実際にピアノ四重奏曲の全集だったからです。

この全集は2枚組で、時間の都合上第1番と第3番が一枚目、第2番が2枚目に収録されていまして、私もその順番でリッピングしてあります。

ですので、今日は第1番と第3番を取上げます。

実は、この全集を借りましたのには訳があります。当時、ようやくベートーヴェン弦楽四重奏曲を全曲借りて、リッピングし終わった時期にあたり、ようやくデータでですがベートーヴェン弦楽四重奏曲を全曲集め終わった時期に当たります。そのとき次に何を借りようかと考えたとき、マーラードヴォルザーク、そしてブラームスが頭をよぎりました。

マーラードヴォルザークは、mixiのマイミクさんであるさんよう氏の同時鑑賞会にて聴いたことがきっかけですが、ブラームスはもう長年のお付き合いになる、MLからの知り合いから紹介された曲だったことが理由です。

実は、もう随分前から私はこのCDが欲しかったのです。なかなか国内盤はないのですが、ところがこれは意外なところにありました。それは、私の最寄り駅の山野楽器においてありました。

ただ、それは4000円もする代物でした。私は体調を崩してまだ復調のやっと端緒の時期で、仕事もろくにしていない時期でした。そんな時期になんと地元のCDショップで見つけることになるとは!

この全集はもう5年位前から探していたものでした。それがあろうことか、全くお金のない時期に見つけることになろうとは・・・・・

そうこうしているうちに、ようやく仕事ができるようになり、お金がある程度手元に残るようになりましたが、それでも以前ほど稼いでいないので上限を5千円までと決めている私としましては、4000円をこれで使ってしまいますと、正直ようやくふたたび集めなおしているBCJが買えないのです。

そんな時期に教えていただいたのが、県立図書館の視聴覚室が所蔵CDの貸し出しをしているということだったのです。そのときには、まだアルバン・ベルクのベト弦四の全集を見つけた興奮でいっぱいでした。しかし、それが落ち着いたころ、ふと棚を見てみますと、な、何と、私が欲しかったブラームスのピアノ四重奏曲の全集があるではありませんか!

実際には、全く同じものではありませんでしたが、その興奮たるもの、未だに忘れません。早速、借りることを決断しました。そして、このときからです。正式に、買うのではなく、図書館で借りて「データで持つ」方向へと基本路線を転換したのは。有名な曲は基本的に図書館で借りてデータで持ち、有名曲でも図書館にはないか、あるいはそれ以外のさほど有名でなく図書館にはどう探してもないものだけ、CD店で買う。そして、その上限を一月あたり5千円とすると決めたのです。

そうきめてから、図書館へ行くのが楽しくて仕方がありません。これほど図書館へ行くのが楽しいのも、大学以来約10数年ぶりです。

でも、私の趣向を知っている人は驚くでしょう。ベートーヴェンの、しかも交響曲が好きだったあなたが、なぜいきなりブラームスのしかも室内楽を?と。

実は、私はこれ以前に既にブラームス室内楽ナクソスで持っています。MLからご存知の方は、随分昔ですがMLでご紹介したことがあるかと思います。当時、チャイコフスキー室内楽も一緒に買ってきて、そういえばチャイコは随分とけなされた記憶がありますが・・・・・

それはピアノ三重奏曲で、それはすっかりとはまってしまいました。

さらには、実はブラームス室内楽は彼の交響曲全曲を買うよりも先に購入しているのです。いずれ「マイ・コレクション」でご紹介するつもですが、六重奏曲を社会人成り立てのころに購入しています。もう10数年くらい前になります。

そんな経緯もあり、実は私は随分前からブラームス室内楽には親しんでいるのです。そして、この全集が欲しいと思った決定的な事件が起こります。それは、確か第3番だったと思いますが、FMで流れていたのです。

私は思わず、聞き惚れていました。感動で涙が零れ落ちたことを未だに記憶しています。まだ合唱団に入っていた時期です。ちょうど、団内に好きな人がいたのだと記憶しています。地元ではなくそのときは大田区の合唱団でした。ちょうどいろんなことで悩みを抱えていた時期で、そんな自分の心にストレートに入ってきました。

そんなことを、借りたときにも思い出しながら聴いていました。

第1番と第3番という、最初と最後のカップリングは、ある意味ブラームスの作品の深化と、心境の変化がよくわかるカップリングで、順番に聴くのではわかりにくい点をすっきりさせてくれる構成です。4人のソリストが織り成すその音楽は、第1番では青春の息吹を呼び起こし、第3番では今まさに人生を振り返る自分自身を見透かされているように感じます。

この曲をして、さらに弦楽四重奏曲へといきたかったところなのですが・・・・・まあ、それはまたのお楽しみです。

明日は、この2枚目、第2番についてお話します。



聴いている音源
ヨハネス・ブラームス作曲
ピアノ四重奏曲第1番ホ短調作品25
ピアノ四重奏曲第3番ハ短調作品60
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
ブルーノ・ギャウランナ(ヴィオラ
アライン・モイニエール(チェロ)
デレク・ハン(ピアノ)
※確か、輸入盤だったと思います。OPACでは引っかかりませんでしたが、借りているのは間違いないので、恐らくアルファベットでなくては引っかからないと思います。