土曜日にランダムにお送りする「今月のお買い物」、今回は「第九」です。スタニラフ・スクロヴァチェフスキ指揮、ザールブリュッケン放送管弦楽団、バイエルン放送合唱団です。
本当は前に雑記帳でも述べましたが、パーヴォ・ヤルヴィの第九が欲しかったのですが・・・・・それは残念ながら店にはありませんでした。そこで、第2候補だったこのCDを買ってきました。
全体的に引き締まった演奏で、第1楽章などはとても緊張感があります。第4楽章は合唱部分のアンサンブルがいいですね。ただ、少しだけダイナミクスさにかけるかなという感じも・・・・・
ただ、アインザッツのよさは抜群で、これほど引き締まっている合唱団の演奏を聴くのも久しぶりのような気がします。
演奏時間は比較的長く、70分前後。最近の65分程度という快速演奏がはやっている中では珍しいと思います。だからといって冗長なのかといえば、冒頭でも述べましたがこれがとても筋肉質で引き締まっています。
第3楽章がゆったり目なので長く感じるかもしれませんが、それでも17分を切るくらい。めちゃくちゃ長いというわけでもありません。
テンポとしてはとても私好みで、買ってよかったなという気がしています。皆様にとってはどうかはわかりませんが・・・・・
ただ、一番好みのスウィトナーと比べても遜色がない感じがしますので、端正な中に情熱的なものを感じる演奏がお好きな方にはお勧めしたいと思います。
私は実はスウィトナーは全体的にはそれほど好きな指揮者ではありません。優れた演奏を残してはいますが、それでもベートーヴェンではムラがあるように思っています。むしろ、このスクロヴァさんの方が全体的には好きです。
英雄なんかも聴きたいと思わせてくれますね。
もともと、このCDが欲しくなったきっかけは、以前ご紹介しましたN響との「運命」の演奏ですが、そのときのインスピレーションが間違っていなかったことがとてもうれしいです。それを、このCDは完全に証明してくれました。
まだまだ、スクロヴァさんの演奏にはすばらしいものがありそうな気がします。
聴いているCD
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」
アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)
ダニエラ・シンドラム(メゾ・ソプラノ)
クリスティアン・エルスナー(テノール)
ゲオルグ・ツェッペンフェルト(バス)
バイエルン放送合唱団
スタニラフ・スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送管弦楽団
(OEHMS CLASSICS BVCO37424)※国内盤
輸入盤では82876-80671-2です。